「イラクはボールを保持していないときも効果的だった」

激しいプレーで日本を苦しめたイラク。写真：梅月智史（サッカーダイジェスト写真部／現地特派）

　アジアカップで有利と言われていた日本や韓国が、グループステージ第２節でポイントを落としたことは、小さくない注目を集めた。 【PHOTO】日本代表のイラク戦出場16選手＆監督の採点・寸評。全員が及第点未満の厳しい評価。最低点は守備者の２人 　カタール・ワールドカップでドイツやスペインを下してのベスト16という成績を残し、３月以降は負けなしだった森保一監督率いるサムライブルーは、圧倒的な優勝候補とも言われた。だが、初戦でベトナムに一時逆転を許すなど苦戦したのに続き、第２戦ではイラクに１－２で敗れている。 『ロイター通信』は、「イラクには日本を動じさせる明確な戦略があった。日本は大勢のイラクファンがまるでホームゲームかのように感じさせた熱気ある雰囲気の中で、西アジアのチームのフィジカルさに苦しんだ」と報じた。 「前半２得点をあげたものの、後半は交代したアイメン・フセインがケガをしていなければ、イラクはおそらくもっと得点をあげていたかもしれない」 「しかし、イラクはボールを保持していないときも効果的だった。何度かタックルで日本のポゼッションゲームを崩し、サムライブルーを苛立たせ、戦術的ファウルを頼りに彼らのリズムを狂わせた」 　ただ、周囲の予想を裏切る躓きを見せたのは、日本だけではない。ユルゲン・クリンスマン監督の韓国も、日本に続く優勝候補の一角と言われていたが、第２戦でヨルダンとドロー。それも、終了間際のアディショナルタイムにオウンゴールで追いつくという、あわや黒星という苦戦だった。 　ロイター通信は「フィジカルなアラブ勢がたやすくやられないことを強豪相手に証明」との見出しで、極東の両雄が中東勢に苦しんだと伝えている。 　グループ首位での決勝トーナメント進出がなくなった日本は、１月24日のグループステージ最終節でインドネシアと対戦する。引き分け以上で２位確定の一戦だ。 　大会前の予想よりも苦戦を強いられている森保ジャパンは、流れを変えられるだろうか。 構成●サッカーダイジェストWeb編集部