たった5秒で目当ての書類が見つかる。賢い人がやっている効率的「紙の整理術」
在宅勤務の日もあれば、出社する日もある。そんな働き方が定着した今、見直したいのが「書類」。 ノートPCやクラウドのおかげで、データの共有はスムーズですが、書類となると話は別。 ペーパーレス化が進んでいるといっても、クライアントには出力した資料をお持ちしたいし、在宅勤務の前日は「とりあえず」と会社で資料をコピーして持ち帰ることも。 家のデスクも仕事の書類だらけという人は、意外と多いのではないでしょうか。 今回は「紙の片づけ」のアイデアをご紹介します。
1日20分もの時間を書類探しに費やしている
「私がなぜ、紙を片づけるのかというと、自分の時間と頭の中を空けるため」 これは、片づけアドバイザーの石阪京子さんの言葉。 自身の著書『人生が変わる 紙片づけ!』(ダイヤモンド社)が売上部数を伸ばしているということからも、多くの人が「紙が片づかない」と感じているのだと想像できます。 コクヨが2017年に実施した調査によると、「人が1日のうちに書類を探す時間は約20分」だそうです。これは仕事中を対象としたものなので、家での時間を含めると、私たちはかなりの時間を探し物に費やしているということになります。 その無駄な時間をなくし、見つからないイライラに意識を持っていかれないためにも、この本が目指しているのは「必要な紙を5秒で取り出せる仕組みをつくる」ということ。 積み重なった書類の山から欲しい1枚を探すのは至難の業ですが、5秒で探せるようになれるなら挑戦する価値があるというものです。
「どう捨てるか、何を残すか」を見極める
いざ書類を片づけようとすると、古いものから手をつけたくなりますが、石阪さんは、以下のように述べています。 「まずは、今日入ってくる紙に向き合うべき」 また、収納術の前にまず身につけたいのは、資料や郵便物など、毎日やってくる何かしらの紙から「何を残すかを見極める力」なのだそう。 そのために、紙を以下の4つに分類していくのが石阪さん流。 1)すぐに捨てる 2)確認して捨てる 3)データ化して捨てる 4)ファイリングする (『人生が変わる 紙片づけ!』46ページ) 紙を手にしたとき、まず考えがちなのが「どこに取っておこう」という収納のことですが、「どう捨てるか」を意識して分類するというのは、「目からウロコ」のアイデアではないでしょうか。 1. すぐに捨てる いまだにオフィスに届くDMやチラシ。「お得そうだからあとで見よう」と取っておかずに、なんなら「封を開けずに捨ててもいい」と石阪さん。 どうしても気になるなら、ToDoリストに「◯◯のサイトをチェックする」と書いて、DMは捨ててしまいましょう。 「情報は自分から取りに行く」と決めて、チラシやDMはすぐ捨てる。そうすれば、迷う時間も、ちょい置きもなくなって、頭の中とスペースがすっきり。心も軽やかです。 (『人生が変わる 紙片づけ!』51ページ) 2. 確認して捨てる 必要か不要か、すぐに判断できない紙、つまり「グレーゾーン」の紙は確認して捨てます。 グレーゾーンの紙が発生したら、以下のようにします。 1)まずは封を開け、一枚ずつ中身を読む 2)締切のあるものは、スマホなどのカレンダーに書き込む 3)その紙、あるいは情報を残しておく必要があるかどうか判断する 4)紙も情報も残さなくてよいなら捨てる。紙は不要だけど情報だけ必要ならデータ化 5)紙として残しておく場合は、ファイリングする (『人生が変わる 紙片づけ!』53ページ) 3. データ化して捨てる 紙そのものではなく、そこに書かれている情報に価値があるものは、データ化して捨てます。 ビジネスシーンでおすすめなのは、メモや手帳に書いたこともデータ化すること。紙のメモは手軽ですが、メモごと行方不明になるなんてことも。手帳のポケットに入れたことは覚えていても、手帳を置いてきてしまえば出先で確認することはできません。 そこで、ちょっとしたメモも写真を撮ってスマホやクラウドに残すことを、石阪さんはすすめています。 4. ファイリングする 使う目的がある紙はファイリングする。ようやくここで「収納」が出てきました。 収納術はいろいろなところで紹介されていますが、石阪さんが語るポイントは「未処理ボックス」をつくること。 確認して捨てるのか、データ化して捨てるのかを迷ったとき、そこに入れることで、のちに書類の山となる「ちょい置き」が防げるそうです。 ただし、入れっぱなしはNG。あくまでも仮置きなので、こまめに整理を。 「どう整理するか、どう収納するか」ばかりに重きを置きがちな紙の片づけ。「どう捨てるか」から考えるというアプローチを試してみませんか? ──2022年9月3日の記事を再編集のうえ、再掲しています。 Source: ダイヤモンド社
ライフハッカー・ジャパン編集部