アイスペースの月面資源開発計画を許可、月の砂「レゴリス」採取しNASAに売却へ
城内宇宙政策相は17日の閣議後の記者会見で、月などで採取した資源の所有権を認める「宇宙資源法」に基づき、宇宙新興企業アイスペース(東京)による月面資源開発計画を許可したと発表した。昨年は失敗に終わった着陸船による月面への軟着陸と、「レゴリス」と呼ばれる月の砂の採取を目指す。
商業的な宇宙開発を促進する同法による許可は2回目で、2022年の最初の許可も同社の計画だった。
着陸船は、早ければ来年1月に米フロリダ州の発射場から米スペースXのロケットで打ち上げられる。計画では、着陸時に舞い上がったレゴリスを着陸船の脚先端にある装置で採取し、顧客である米航空宇宙局(NASA)に所有権を売却する。実現すれば、月面の宇宙資源の商業取引としては日本初の事例になる。
同社の袴田武史・最高経営責任者(CEO)は「今後の商業的な宇宙資源利用の礎になる」とコメントした。