「断片化」がレイヤー2の大きな課題:ZKsync開発者
多くのレイヤー2ネットワークが開発された理由
過去数年でこれほど多くのレイヤー2チェーンが登場した理由の1つは、開発者にとっては、レイヤー2技術を複製して、独自のネットワークを構築することが極めて容易になったからだ。 オプティミズムの「OP Stack」やマター・ラボの「ZK stack」のような開発者ツールによって、開発者はオプティミズムやマター・ラボの技術を使用し、独自のカスタマイズ可能なレイヤー2ブロックチェーンを構築できる。 たとえば、OP Stackを使って開発された有名なチェーンには、コインベース(Coinbase)の「ベース(Base)」やワールドコイン(Worldcoin)の「ワールドチェーン(World Chain)」がある(編集部注:ソニーが発表したレイヤー2「Soneium(ソニューム)」も、OP Stackを使っている)。 また、レイヤー1のクロノス(Cronos)も、ZKsyncの技術に基づいた、「Cronos zkEVM」と呼ばれる独自のレイヤー2チェーンを開発した。
レイヤー2チェーンを相互接続
現在の目標は、これらすべてのチェーンが相互に接続され、ユーザーが多くのチェーンにまたがって取引しているように感じるのではなく、1つのチェーンのように感じられるようになることだ。 同氏は、数多く存在するレイヤー2チェーンは、特定のユースケースに役立つものとして再解釈され、重視されなければならないとし、「本当の問題は、重要なレイヤー2が存在するかどうかだ。私は、汎用的なレイヤー2はあまり必要ないと考えているが、一部のアプリケーションに特化したレイヤー2や、コミュニティに特化したレイヤー2は必要だ」と述べた。 さらに「これは、ラテンアメリカ、東南アジア、日本など、地域的なものである可能性がある。なぜなら、それらの地域には特有の文化があり、別々のアプローチが存在するからだ。または、たとえばエラスティック・チェーン上でローンチされたゲーミング・チェーンのプロジェクトのように、DeFi(分散型金融)や金融アプリケーションとブロックスペースを共有する必要のない、アプリケーションに本当に特化したチェーンの可能性もある」と同氏は述べた。 |翻訳・編集:廣瀬優香|画像:マター・ラボのアレックス・グルチョウスキCEO(Margaux Nijkerk/CoinDesk)|原文:Solving Fragmentation Is Next Blockchain Race as Layer 2s Multiply, ZKsync Developer Says
CoinDesk Japan 編集部