富来の避難所で最後の炊き出し 23日に仮設などに引っ越し 住民が郷土料理で感謝伝え
能登半島地震の避難所となった志賀町富来防災センターで22日、最後の炊き出しが行われた。発生直後は300人以上が身を寄せた避難所は23日に最後の5人が仮設住宅などに移り、閉鎖される。この日は住民側が郷土料理をつくり、これまで定期的に炊き出しをしてくれたボランティア団体「北陸チャリティーレストラン」と「チームこのへん」に感謝の気持ちを伝えた。 富来地区は町内でも特に地震被害が大きかった。両団体は1月上旬から水や食料、衛生用品などの支援を始め、2月末からは温かい食べ物の炊き出しを定期的に行った。今月7日の富来地頭町区の祭りではテント市を出店し、盛り上げた。 住民から「親戚みたい」「もう富来の人やね」と声を掛けられるなど、地域に溶け込んでいる。最後の炊き出しでは、両団体の約10人が訪れ、焼き鳥とそぼろごはん約60人分を用意。地域住民は郷土料理「あいまぜ」とそうめんかぼちゃの酢の物などを振る舞った。 北陸チャリティーレストランの谷口直子事務局長(50)は「今後も交流を続けていきたい」と話した。