「俺を置いといてくれよ!」悔しさを糧に突き進むストライカー小川航基は前のめりで“昨季15ゴール超え”を狙う。「前半戦からガンガン量産しないとダメ」【現地発】
次節はフェイエノールト戦。上田との日本代表対決に臨む
スタジアムのモニターでベンチに戻っていく小川を観察すると、特に悔しさを表に出すことなく、ロヒール・マイヤー監督たちと握手をかわしていた。だが、実際は違ったらしい。 「やっぱり怒りというのはもちろんありますし、ベンチに戻ってから言葉だったり態度に出てしまったところはありました。ただ、あの場面ではやっぱり監督やチームのことを考えると(気持ちを)抑えられるんだったら抑えることが必要だと思う。一方で悔しい気持ちを持つのは一番忘れちゃいけないところ。そこのバランスですよね。フラストレーションを出しすぎて手が出るとか、そういうところはマイナスに働いちゃうんで、冷静なところは冷静になることも必要だと思う。 態度に出てしまった部分はありましたが、その後、しっかり監督と理由を聞いて話し合いました。戦術として前線に速い選手を置きたかったという意図だったみたいですけれど、自分からしたら『俺を置いといてくれよ』と思うところはあった。でも、それも監督が決めることですからね。切り替えるしかないです」 納得はしてないものの、納得した形でPSV戦の交代を消化させた小川。だからこそ続くヘラクレス戦で奪ったゴールに価値がある。 「そうですね。もっと点決めなきゃいけないし、2点ぐらい今日は絶対取らなきゃいけなかった。やっぱり昨季のゴール数(公式戦15ゴール。うちリーグ戦11ゴール)をかならず超えていかないといけない。前半戦からガンガン、ガンガン得点量産していかないとダメだなとは思います」 次節はホームのフェイエノールト戦だ。昨季のKNVBカップ決勝戦で惜敗した相手。そして日本代表の盟友・上田綺世のいるチーム。楽しみは尽きない。 取材・文●中田 徹
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