施行間近のフリーランス新法、約3人に1人が「契約トラブル防止」に期待【マイナビ調べ】
マイナビは、「フリーランスの意識・就業実態調査2024年版」を実施した。全国のフリーランスとして働く個人1,000名が回答している。
正社員からフリーランスに転向、「ITエンジニア」は年収約73万円増
まず、元正社員で現在フリーランスとして独立している人に対し、働き方の違いを聞いたところ、「(会社員時代より)増えた」のは「仕事の進め方の自由度(79.9%)」と「私生活の幸福度(58.6%)」が上位となった。一方で、「(会社員時代より)減った」のは「仕事上のストレス(65.5%)」が最も多く、私生活の充実を感じている人が多いことがうかがえた。
正社員の時との収入の違いについて、職種別に具体的な金額をみると、「ITエンジニア・開発系」は約73万円増加していたが、一方で「編集・ライター・印刷系」は約95万円減少しており、業種による差が大きいことがわかった。
また、働き方の満足度を聞くと、合計で62.1%が「満足」と回答しており、職種別に見ても全体的に満足度が高いことがうかがえた。
フリーランス新法、約35%が「働きやすさの向上に期待できる」
続いて、フリーランスとして働く上で不安なことを聞くと、「収入に波がある・不安定」が38.8%で1位に。ついで「収入額が少ない」が31.6%と続き、金銭面に不安があることがうかがえた。
直近1年間の最高月収と最低月収をそれぞれ聞くと、最高月収は「50~80万円未満」が18.1%で最多となり、平均すると53.5万円だった。一方で最低月収は「なし(37.6%)」が最多で、平均すると11.3万円となった。
また、2024年11月に施行するフリーランス新法※について、「フリーランスとしての働きやすさの向上」に関する期待度を聞くと、35.0%の人が「期待できる」と回答した。要素別にみると、「契約トラブルの防止」に期待できるとの回答が37.8%にのぼった。 自由回答では、「規則が明文化・法令化されることが心強い」「権利を主張しやすくなりそう」など肯定的な声が見られた一方で、「発注先が有利なことに変わりはない」などの意見も多かった。 ※フリーランス新法:特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律。フリーランス保護新法。
調査概要
・【調査期間】2024年8月23日(金)~2024年8月27日(火) ・【調査方法】WEBアンケート調査 ・【調査主体】マイナビ/アンケートモニター提供元:外部調査会社 ・【調査対象】全国の20-69歳の男女のうち、本業または副業でフリーランス※に該当する業務を行っている人 ・【有効回答数】1,000名(独立系:776名、副業系:224名) ※フリーランスの定義:(1)雇い主がいない、個人事業 (2)(1)の事業のための実店舗はない (3)(1)の事業において従業員を長期で雇用していない