投資における「どこで入って、どこで降りる?」の疑問を解決! 2024年10月20日時点の日経平均株価をもとにチャート環境の確認を実践
どこで入って、どこで降りるか
結論からいうと、このタイミングでは入ってはいけないと判断します。なぜならば、株価が三角形の下辺である下値のトレンドラインに接しており、仮に下抜けする場合、さらに調整が進む可能性があるからです。 では、これとは逆に上昇する場合はどう判断すればよいのでしょうか。 上昇する場合、株価はまず三角形の内側で動くことになるため、上値の余地は、三角形の上辺である上値のトレンドラインに限定されています。たとえ4万200円水準を上回っても、その上に三角形の上辺があるため、そこではね返される可能性が高いと考えられます。 さらに上値のトレンドラインを抜けたとしても、その上に4万1000円の壁が立ちはだかっており、利益確定の売りが入りやすい水準と考える必要があります。 このようなことから、安全策として「上は4万1000円を確実に超えない限り、入ることができない」と判断します。一方、下は下げてくれれば買いやすくなるため「3万7000円の水準に近づくにつれて、少しずつ入っていく」という戦術を採ります。 また、株価の割高感・割安感を示す「RSI(相対力指数)」というインジケーターは真ん中(50)付近にあります。これは買いどきでも売りどきでもないことを示していますが、RSIでも今は入るタイミングではないというメッセージが送られています。
まとめ
投資環境としては、現在、日米ともに政治イベント(日本:衆院選、アメリカ:大統領選挙)が控えているため不確実性(リスク)が高いといえます。 特に日本の場合、為替介入後に利上げが実施されて以降、「石破ショック」も含め株式市場が大きく揺れ、不安定な状況が続いています。その結果が今の波形(株価の軌跡)で、今後もこのような動きが続く場合、株式投資はしづらくなります。 端的にいうならば、国のいう「投資立国」とは程遠い状況にあるのが今の株式市場で、もう少し株価が落ち着かなければ、潤沢な投資資金は入ってこないでしょう。 皆さんはテクニカル分析だけでなく、国内外の状況も見ながら、投資を楽しんでいくようにしましょう。 執筆者:重定賢治 ファイナンシャル・プランナー(CFP)
ファイナンシャルフィールド編集部