<ススキノ首切断事件>父親の修被告が法廷に…証人尋問のやりとり詳報 “多重人格”瑠奈被告の行動を赤裸々に…「精神状態悪化を避けたかった」―母親の浩子被告2回目公判
2023年7月、札幌・ススキノのホテルで頭部がない男性の遺体が見つかり親子3人が逮捕された事件。母親の田村浩子被告(61)の2回目の公判が7月1日札幌地裁で開かれ、弁護側の証人に父親の修被告(60)が出廷しました。 浩子被告は娘の瑠奈被告(30)が持ち去った男性の頭部を自宅に隠すのを容認し、頭部を損壊する様子を夫の修被告にビデオで撮影させ、死体遺棄と損壊を手伝った罪に問われています。 修被告の証人尋問の主な一問一答は次の通り。 ――遺族への思いは。 「言葉では言いつくせない。取り返しのつかない大変なことをした。本当に申し訳ない」 ――待ち合わせのとき、殺害や切断の意志は聞いたことは。 「ありません」 ――頭部を持っているといつ知ったのか。 「日付が変わって、7月2日未明。家に戻り、家に着いた後。娘から首を拾ったといわれ、その時はじめて知った」 ――妻との信頼関係は。 「私は浩子を信頼して尊敬している。私自ら信頼しているとおこがましいが、浩子もそう思っていると思う」 ――ネットカフェでの生活はいつからか 「5月。正確には日付がわからないが5月中旬。浩子が4月にひざのけがをした。そのあとだと思う」 ――それは被害者とあう、どのくらい前のこと? 「数週間前」 ――夫婦仲は悪くない? 「はい」 ――情報は共有していたのか。 「落ち込んでいる様子はないか。落ち込んでいるので、様子見ようねとか、元気なのでどこかに行こうかとか。私より浩子の方が、ずっと長い時間いるので、重要なことは把握していた」 ――妻とのやり取りはLINEか。 「LINEや口頭で。買い物の際、車内でも話す」 ――ネットカフェにいたときも? 「朝一で、ごみを捨ててから必要なものあれば差し入れる」 ――瑠奈被告から頭部を置いていいか許可求められたか。 「ありません」
頭部の撮影 「細かいことは覚えていない」
――殺人や首の切断の具体的な話は聞いたか。 「ありません」 ――殺人や遺体損壊につながった経緯は。 「7月2日に夕方から報道がされていた。3日には新聞にも出た。そのあたりで事件は娘がしたのかなとつながる」 ――逮捕まで20日以上かかったが、通報はしなかったのか。 「現場まで自家用車で行った。すぐにでも逮捕されると思った。私の手で警察に突き出すのは娘を裏切ることになる。娘の抱えていたものを受け止めきれずに、裏切るようでできなかった」 ――怖くてできなかったのか。 「怖いというよりは我々が通報して、突き放されたら、今でも苦しんでいるのに、もっと病んでしまう。これ以上苦しめたくない。もっと壊れそうで怖かった。娘が怖いことはない」 「いろんなカメラが街中にはある。自宅は探されていると持った。浩子は私服警官に尾行されている。ゴミステーションでごみを不自然に持ってかれることも。逮捕されると思った」 ――7月7日の頭部撮影は? 「細かいことは覚えていない。順番も」 ――頭部損壊はいつ知った? 「充電が終わって、カメラを持ってと娘に言われる。浴室に入った時。何をするか具体的には言われていない」 ――浩子被告に頼まれ? 「よく分からない。頼まれた気もするし、正確には覚えていない」 ――殺害動機を聞いたことは? 「ありません」
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