<ススキノ首切断事件>父親の修被告が法廷に…証人尋問のやりとり詳報 “多重人格”瑠奈被告の行動を赤裸々に…「精神状態悪化を避けたかった」―母親の浩子被告2回目公判
「精神状態の悪化 避けたかった」
――なぜ殺して首を切断したか聞かない理由は。 「本人が何も言わないのに答えることはないと思い、頭になかった」 ――娘は被害者との性行為に同意したか。 「本人から私も聞いている。それが悪いといっていない。避妊しなかったこと、するといったのに破ったこと、はぐらかしたことに腹を立てていた。なぜこんなことをしたのかまずは会って謝ってほしかった」 ――瑠奈被告とナイフやのこぎり買った理由は。 「結構前から時々買っている。必要だからと言われれば、そうですかと買う。いいナイフだから、お守りとして、自分の魂がよくなるからと言われ買うこともあった」 ――いつから? 「数年前から。ある程度芸術的なものを。ナイフはそれが最初」 ――押収されたのは二十数種。 「ステーキナイフやペティナイフも含まれていたので分からない」 ――のこぎりは? 「木を切ったり、かぼちゃをくりぬき、ジャックオーランタンを作る。プラモデルの小さいのこぎりなど、言われたら買っていた」 ――頭部損壊の撮影をとめなかった。 「はい」 ――損壊はだめなことは分かっているのか。 「はい。ショックもあった。今思うと、そのときやめなと言ってもやるだろうと思った。本人の行動をとやかく言って、精神状態の悪化を避けたかった。穏便にその時間が過ぎればと思った」 ――頭部損壊をやめさせなかった理由は。 「目にしているインパクトに圧倒された。やめろといっても、それをやると思った」 ――すでに一定の損壊されていたか。 「ほとんど損壊していた」 ――怖かったからか? 「断ることで相当興奮するかもしれない。本人の精神状態が壊れるのを見ていたくなかった。怖い気持ちもゼロではない。本人が壊れるのを忍びない」
瑠奈被告の多重人格 「暴力に支配されてたわけではない」
――修被告と浩子被告は支配されている、奴隷のように扱われているというのが検察の主張。 「娘の心がこれ以上壊れないようにするためにはどう接すればいいのか考えながら行動していたので、決して無理強いされたとか暴力に支配されたということではない」 ――逮捕された時、家は足の踏み場がなかった。いつからか。 「10年ぐらいかけて、徐々にここ数年のうちに強まった」 ――瑠奈被告が自称している人格のシンシアやルル、「田村瑠奈は死んだ」と言い始めたのはいつか。 「いつごろはじまったか分からないが、10年ぐらい前から娘に『るな』と呼びかけると『その子は死んだ』『その名前で呼ばないで』と言うように。気分が落ち込んでいるときになるのかなと思ってたけどそうじゃない、瑠奈のほうから『瑠奈という魂はいなくて、シンシアだ』と言い出した。その後シンシア以外にも複数の人格がいるという説明を受けた。 基本は『シンシア』。娘は魂という言い方。『瑠奈という死んだ人の肉体にシンシアという魂が借りているわけだ。それが10年以上続いている』と。つい『るな』と呼んでしまうとニコニコしていても一変して『るなと呼ばないで』となる」 ――興奮したときの音声データを録音していたのはなぜか。 「興奮したとき、どういうやりとりをすれば収まるのかなと確認のため。その後、病院を受診したときの情報の一つとしてとるようになった」 ――シンシアは瑠奈の姉か。 「瑠奈が妹でシンシアはお姉ちゃん。血縁関係ではなく年上の人というニュアンス」
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