長野県松本市内「矢羽根マーク」舗装進む 自転車の通行スペース確保
長野県松本市内の市道で、自転車の安全な通行を促す赤茶(ベンガラ)色の路面表示「矢羽根マーク」の舗装が進んでいる。自転車レーン(自転車専用通行帯)を設置する拡幅工事ができない市道も舗装のみで自転車の通行空間を確保できるため、市が令和4年度から舗装を進めている。本年度末には進ちょく率が計画の8割に達する見込みだ。 市自転車活用推進計画(令和3~7年度)に基づき、7年度末までに延長38.3キロ分の舗装を完了させる。これまでに中心市街地の舗装を終え、本年度はJR南松本駅、平田駅、村井駅の周辺や信明中学校近くの奈良井川沿い、寿台で舗装を進めている。 舗装を始めた当初は見慣れない表示に戸惑う市民が多かった。市自転車推進課に「何のマークなのか」、「矢羽根の上を(自転車で)走っていいのか」といった質問が寄せられたが、現在はほとんどなく、市民に浸透したとみられる。 自転車レーンが設置されている場合、自転車はレーン内を通行しなければならない決まりがある。矢羽根表示はあくまで安全に走行する目印で強制力はないが、矢羽根の向きに進行することがルールで、逆走はできない。 市自転車推進課の武井厚志課長は「矢羽根マークは自転車が通行する場所を示したもので、自転車優先道路ではない。自動車や歩行者には十分注意して、安全に走行してほしい」と話している。
市民タイムス