阪神がドラフトで即戦力投手&遊撃手の欲張りなW指名作戦!
阪神がドラフト会議(10月20日)で、1、2位指名の枠を使って即戦力投手と即戦力遊撃手を獲得するという欲張りなW指名作戦を練っていることが明らかになった。1位指名は、創価大の田中正義投手か、桜美林大の佐々木千隼投手。他球団との競合数の情報を探りながら直前に決定する方向。 例年ドラフトに意見を出す坂井オーナーが田中を推し、金本監督が佐々木を推している模様だが、坂井オーナーには、「ドラフトでは金本監督の慧眼に期待したい」という意向があるため、よほど田中と佐々木の競合球団に、大きなバラつきが予想されない限り、佐々木の1位指名が濃厚だ。 ただ佐々木も、競合が予想され、クジで外した場合の外れ1位、2位指名候補としてリストアップされているのが、日大の京田陽太、中京学院大の吉川尚輝の大型遊撃手2人。 阪神は、今季、不動のショートだった鳥谷敬が大不振に陥って、途中からスタメンを外され、4年目の北條史也(22)がショートを任された。北條は、41試合にショートでスタメン出場(出場試合数は122試合)して打率.273、44得点、33打点、5本塁打、6盗塁、出塁率.341という結果と、来季以降、飛躍する可能性を見せたが、足がないためまだ守備には不安は残っていて、“ポスト鳥谷”の育成は、チームの補強ポイントのひとつ。バックアップには、守備力では申し分のない大和(28)、2軍には、売り出し中の若手、植田海(20)がいるが、ショートを守れる選手層は薄い。 できれば即戦力の遊撃手と北條が競争しあうような環境が望ましい。鳥谷がどこにコンバートされるかもまだ正式決定していないが、セカンドのポジションも上本博紀(30)には守備のポカがあり、大和もショート、セカンドの守備は抜群だが打力は物足りない。アキレス腱断裂から復帰してくる西岡剛(32)の計算も立たないため、セカンド、ショートの両方を守れる即戦力のルーキーは、チーム事情としても、なんとかしてドラフトで補強したいのだ。 幸いにも、今ドラフトでは、走攻守、3拍子そろった2人のショートがいるため、阪神は、早くから狙いをつけてきた。春先から、坂井オーナーの命を受けて日大出身の和田豊前監督、現SAが何度も京田のチェックに赴いていた。和田SAは、「守りはすぐ使えるレベルにあると思う。バッティングは、プロのスピード、パワーに慣れる必要はあるだろうが、1位で消える逸材」と、高評価を与えていた。