“お化け”が大行列 大阪・堂島の「お水汲み祭り」 2月3日に開催
「鬼追い」とは、鬼と先導役、福男、山伏、鬼の手引き、豆持ち、ドラ持ち、など7~8人で構成される「鬼追い隊」が町を練り歩き、堂島北新地の飲食店や企業を訪問します。従業員や客は鬼に福豆を投げて厄を払い、福を招く祈願をします。 「龍の巡行」は、堂島薬師堂に祀られている弁財天が龍に化身し、夜の堂島北新地の通りを舞いながら巡行し街を清めるというもので、薬師寺の僧侶や「お化け」になった新地で働く女性ら総勢150人を超える参加者とともに巡行し、大阪手打ちを行います。「お化け」は古い花街の風習として京都などにも残ってはいますが、これだけ大勢で行われるのは北新地だけではないでしょうか。 ■華やかな裏に課題 いかに継続していくか 華やかな行事の裏には課題もあります。運営資金は経済界や企業からの支援、竹筒の売り上げによって賄われ、運営は多くのボランティアスタッフの支えにより、成り立っています。しかし、今後継続していくための資金集めや後継者不足には、実行委員会も頭を抱えているそうです。 ■「お化け」になるために費用も安くない 「お化け」に扮する飲食店の女性たちも気軽に参加できるものではありません。花魁(おいらん)や舞妓に仮装するとなると、その道のプロに依頼しないといけません。松竹映画などの裏方さんと2週間も前から、鬘(かつら)合わせをし、当日も数人がかりで仕上げてもらいます。 「鬘は重いし、頭が痛くて…」。こう話すのはこの道22年、毎年必ず節分の「お化け」をしてきたという北新地のママ、本田千晶さん。経費もバカにならないそうで、一人6~7万円、花魁などになると20万円近くかかると言います。「だから最近は安い洋装に変わりつつありますね。ナースやメイド…もうコスプレになってますよね(笑)」(本田さん)。バラエティショップなどで手軽に手に入り、しかも安価で変身できるため、「お化け」のタイプも時代とともに少しずつ変化しているそうです。 「古いお客さんなんかは『あんなのは、お化けじゃない!』って言われますけど…。昔ならお客さんからご祝儀なんかもあったんですけど、今はそういうのも減ってますしね」。