静岡県沼津市で、生後間もない赤ちゃんを殺害し海岸に遺棄したとして殺人などの罪に問われている母親に対し、地裁沼津支部は懲役5年の実刑判決を言い渡しました。 判決によりますと、住所不定・無職の女（25）は、2023年5月 沼津市内の女子トイレで出産したばかりの赤ちゃんの顔などをブランケットでふさぎ放置して殺害したうえ、市内の海岸で遺体を燃やし遺棄しました。 地裁沼津支部で開かれた判決公判で野澤晃一裁判長は「母親に相談するなど赤ちゃんを養育するための方策を取らずに殺害を決意したことは身勝手かつ短絡的」と指摘しました。 また「ブランケットを固く巻き付け放置したのは強固な殺意によるもので、生命が奪われた結果は重大」と述べました。 一方で、注意欠如多動症・ADHDなどの特性があり「出産に伴うストレスの中で衝動的に犯行に及んだことは一定程度くみ取れる」などとして、女に懲役5年の実刑判決を言い渡しました。