フジテレビ「新人アナいじりの釈明」が暗示する、ベテランアナの裏の顔とヤバい局への転落
「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。 【写真】ポップなTシャツが似合わないとイジられた新人男性アナ 第106回 西山喜久恵アナウンサー 有名人や企業が不祥事を起こしたり、不適切な言動を取って炎上を招いた時、会見して謝罪することが標準化してきている昨今ですが、謝罪というのは本当に難しいものなのだと思わされます。どうしてそんなヤバい行動を取ってしまったのかについて釈明する際、別のヤバさが露呈してしまう可能性があるからです。
入局したばかりの新人アナをベテランアナがいじる
11月29日に行われたフジテレビの定例会見で、同社の港浩一社長と西山喜久恵アナウンサーが“新人いじり”の炎上についてコメントしました。港社長は「誠実で後輩思いで優しいアナウンサーたちです」と先輩アナウンサーたちの肩を持ち、いじりの当事者とされる西山アナは「上垣アナは大切な後輩で、研修の頃から知っているアナウンサーであり、さすがにデビューのときに緊張が見られましたので、緊張を解こうとしてあのような表現になってしまった」と説明しました。 2人とも、上垣アナをいじめているのではなく、むしろ彼のためを思っての行動だったと言いたいのでしょうが、これならダンマリを決め込んで、何も言わないほうがよかったのではないかと思うくらい、ヤバい釈明のように感じました。 “新人いじり”とは何か、簡単に振り返ってみましょう。 4月に入局したばかりの上垣恒太朗アナウンサーが27時間テレビのTシャツを着て『めざましどようび』に出演した際、同番組に出演していた西山喜久恵アナら出演者がCMの最中に、「すごい似合わないね~、Tシャツが」と上垣アナのTシャツ姿をくさす動画が『めざましmedia』に投稿されたのでした。生田竜聖アナも「ポップなデザインが似合わないよね~」、フリーの阿部華也子アナウンサーは「甚平とか似合いそう」と西山発言に乗っかります。 ハラスメントNOの機運が高まり、バラエテイー番組でもセクハラやパワハラに見えないよう演出に気を使う時代、いまだに「上司が部下の容姿をいじる」という、わかりやすーいセクハラ的な行動を取る人がいることにびっくりですが、それもそのはず。この発言は、番組内でなされたものではなかったのです。 公式サイトによると、この動画は「上垣アナの奮闘ぶりを伝えたいということで、OAされていないCM中のやりとりを制作側の判断で編集し、公開しました」と説明しています。つまり、西山アナらは公開されないと思って気楽にしゃべっていたら、それがアップされて大炎上してしまったということ。本来なら味方であるはずの制作側に、まんまと裏切られた形となってしまったのでした。 この件から、うかがい知れるのは、 ・制作側が、ハラスメントとは何かがいまだにわかっていない、それどころかハラスメントをおもしろいと思っている。 ・西山アナはオフレコの場面では、部下の容姿いじりをしている。 ということではないでしょうか。明るくさわやかなイメージで売ってきた西山アナだけに“ウラの顔”が見えてしまったことで被るダメージは、少なくないと言えるでしょう。