マカオ、2024年上半期のGDPは15.7%増の約3.7兆円…コロナ前同時期の86.2%まで回復
マカオ政府統計・センサス局(DSEC)は8月23日、今年上半期(2024年1~6月)のマカオの域内総生産(GDP)に関する統計を公表。 同局が発出した資料によれば、今年上半期のマカオのGDPは実質ベースで前年同時期から15.7%増の2043億パタカ(日本円換算:約3.7兆円)で、コロナ前2019年同時期の86.2%まで回復、また2019年以降で初めて2000億パタカ水準を突破したとのこと。このうち、サービス輸出が前年同時期からそれぞれ17.6%増、内需(民間消費支出、政府最終消費支出・投資含む)について2.8%増に。
インバウンド旅客数及びツーリズムアクティビティが増加した恩恵を受け、今年上半期のサービス輸出は増加傾向を維持。このうち、ゲーミングサービス輸出は39.9%増、その他ツーリズムサービス輸出は2.8%増で、2019年同時期との比較では2割超の伸長。一方、サービス輸入は6.2%減。貿易については、貨物輸出と輸入がそれぞれ15.9%、3.3%減。 マカオ経済及び労働力市場の回復が続く状況下、マカオ居民の収入も増加がみられ、今年上半期の民間消費は7.8%増。このうち世帯のマカオ地元市場における最終消費支出が7.0%増、外地における支出が13.5%増に。このほか、新型コロナ経済支援の一環として実施された生活補助措置の終了を受け、政府最終消費支出は14.0%減となり、このうち貨物・サービス純購入額は31.3%減、スタッフ報酬は1.0%増だった。 ビジネス環境の改善が続き、企業がマカオもマカオにおける投資を増やす中、今年上半期の固定資本形成総額は9.8%増となり、このうち民間設備投資が28.9%増、また住宅・カジノライセンス事業者による建設等プロジェクトの投資の増加が続く中、民間建設投資は14.7%増。このほか、政府による大型公共工事の推進が続く中、政府設備投資は69.9%増に。一部大型公共工事の竣工により、政府建設投資については10.8%減。 四半期別では、昨年第2四半期にはアフターコロナ直後のリベンジ消費があった影響でベースが高かったことにより、今年第2四半期のGDPは実質ベースで前年同時期から6.9%増、2019年同時期からの回復率は85.2%。マカオ経済全体の主要な成長ポイントであるサービス輸出は6.1%増、このうちゲーミングサービス輸出は22.6%増、その他ツーリズムサービス輸出は9.5%減。一方、内需は2.2%増となり、このうち民間消費支出が4.8%増、固定資本形成総額が6.7%増、政府最終支出は7.3%減。GDPデフレーターは106.3で、0.9%上昇。