【釜山国際映画祭 2024】チェ・ジョンヒョプが新人賞! アジアコンテンツアワードに大注目
毎年ACAを見るたびに「中国系がグイグイきてる!」と思うんですが、今年も主演賞は男女ともに中国系(男性=中国のフー・ゴー「ブロッサムス上海」、女性=台湾のアリエル・リン「不完全な私たち」)が独占。さらに、ノミネート組にも助演俳優賞(女性)のジョウシュン「インパーフェクト・ビクティム」、新人賞のムーン・リー「次の被害者2」(これもめちゃ面白い!)などがいたり。私は実は台湾サスペンスも大好きで、いやこれは韓国ドラマばっかり見てる場合じゃないんでねえの!? という展開になっています! っていうか、見てるけども! 写真:アリエル・リン
そういう中で、なんかしらの賞を受賞した韓国ドラマは「そりゃ受賞するよな!」という面白い作品ばっかり! まずはOTTオリジナル賞「少年時代」。これがノミネートされてると知り、絶対に賞を取るな! と思っておりましたよ私は! 1989年の忠清北道を舞台に、田舎の高校生たちの青春を描いたコメディものなんですけども、めちゃめちゃキツい方言をネイティブ的に使いこなし、美少年を封印してダメ高校生を演じるおかっぱ頭のイム・シワンが最高すぎ!! シワンは昨年も「トレーサー」(面白い! UNEXTで配信中)という作品で主演賞にノミネートされてて、昨年に続き主演賞は逃してるんですけども、もはや「イム・シワンにハズレなし!」と言っていい俳優だと思います! シワンのドラマを日本のドラマファンにももっと見てもらいたいな~!!
最優秀脚本家賞を獲得したのは、これも当然! の「ヒーローではないけれど」。心に傷を追ったがゆえに能力を使えなくなってしまった、ダメダメ超能力一家のドラマなんですけど、これまで描かれてきた超能力ものは、超能力=戦闘能力、超能力者=人間兵器という扱いばかりだったんだけど、この一家の能力は「その力って何に役立つの? 」みたいなものだったりする上に、それが心の傷で使えなくなっちゃってる! というのが、めっちゃ新しい。今年のアクターズハウスにチョン・ウヒが出演したのもこのドラマの存在があったからだと思うんですが、私の愛するこじらせたチャン・ギヨンが最高に可愛そうだし面白いしロマンチックだし、それぞれのクセ強めの母親たち、コ・ドゥシムとキム・ガンスンもめちゃめちゃいい! この作家の方に百万回のお礼を言いたい!