見たかった…。2024年、日本代表に一度も呼ばれなかった実力者6人。期待されるも、声はかからず
MF:川辺駿(かわべ・はやお)
生年月日:1995年9月8日 所属クラブ:サンフレッチェ広島 2024リーグ戦成績:11試合0得点1アシスト 2024シーズンの明治安田J1リーグで優勝争いを演じているサンフレッチェ広島において、チームの浮沈のカギを握っているのが川辺駿だ。今夏にベルギーの強豪スタンダール・リエージュから加入した29歳MFは、約3年ぶりの復帰となったクラブで猛アピールを続けている。 広島への復帰は今回が二度目となる。広島ユース出身だった川辺は2014シーズンにトップチーム昇格を果たすも、2015シーズンにはジュビロ磐田へ期限付き移籍。本職のボランチ以外にトップ下でもプレーし、主力としてチームを支えた。 2018シーズンには約4年ぶりに広島へ復帰。その後、スイスのグラスホッパー、イングランドのウルヴァーハンプトン、前述のスタンダール・リエージュを経て、今季途中の8月2日に広島へ帰還した。 29歳という年齢を考えれば、川辺にとって約1年半後に迫ったワールドカップ(W杯)本大会は絶対に逃したくない大舞台だろう。日本代表ではこれまで公式戦通算6試合に出場して1得点1アシストをマークしているが、2023年10月13日にデンカビッグスワンスタジアムで行われたMIZUHO BLUE DREAM MATCH 2023のカナダ代表戦(〇 4-1)を最後に出場がない。 森保ジャパンの中盤は激戦区だが、ヴィッセル神戸、FC町田ゼルビアと共に今季のJ1優勝を争う広島を力強くけん引している川辺の姿は、森保一監督の目にも魅力的に映っているかもしれない。 残念ながら、2024年は青のユニフォームに袖を通す機会が訪れなかった。だが、広島が今季のJ1リーグを制覇するようなことがあれば、来年が「川辺の年」になる可能性は十分にある。
FW:佐野航大(さの・こうだい)
生年月日:2003年9月25日 所属クラブ:NECナイメヘン(オランダ) 24/25リーグ戦成績:10試合1得点0アシスト 森保ジャパンに招集されてきた選手たちを俯瞰して見てみると、複数のポジションを高いレベルでこなせるポリバレント性や、一人で状況を打開できる個の能力が秀でている人材が多い。その点では、オランダで着実に成長を遂げている佐野航大にもそろそろ森保一監督から声が掛かるかもしれない。 昨季からNECナイメヘンでプレーしている佐野は、試合の中で徐々に自身のストロングポイントを出せるようになってきている。主戦場とする左ウイング(WG)の位置で見せるテクニカルなドリブルや相手守備陣の裏をかく動きはエールディヴィジ(オランダ1部リーグ)でも十分に通用しており、味方との連係の中でチャンスを生み出す場面も多々見受けられる。 また、2024/25シーズンのリーグ戦で10試合に出場している佐野は、WGだけでなくトップ下やダブルボランチの一角も担当。戦術理解度が高く、ロジャー・マイヤー監督が求めるポジションを難なくこなすことができている点は高く評価できる。 WGや中盤は森保ジャパンにおいて最激戦区と言えるポジションであり、オランダで覚醒の最中にある21歳の佐野が割って入るのは容易ではないかもしれない。だが、FIFAワールドカップ(W杯)26・アジア最終予選で無類の強さを誇る森保ジャパンも、常に“新しい血”を入れなければいずれ衰退の道を歩むことになりかねない。 2025年、森保ジャパンが史上最速でW杯出場を確定させた際には、是非若きウインガ―にチャンスを与えてほしいものだ。