来季3年目迎える阪神・門別啓人、狙うは球団初の快挙
【球界ここだけの話】今季は船迫大雅(巨人)と武内夏暉(西武)が手にした新人王。各球団が新入団選手を発表し、2025年の新人王レースも楽しみだが、来季高卒3年目を迎える阪神・門別啓人投手(20)も可能性を十分に持っている候補者の一人だ。 【写真】門別啓人の凱旋投球に両親感動 美人母「手の震えが止まらない」 門別は9日に大阪・高石市立清高小で「夢先生」を務めて、子供たちに夢の大切さについての授業を行った。阪神では、入団した新人選手への課題として「1年目」「2年目」「3年目」…とプロ年数ごとに自身の姿を思い描いてシートに書き出し、目標意識を明確にする機会があるという。そこで門別は「1年目の終盤で1軍登板する」「2年目は1年目よりも登板数を上回る」と書き、その通りにルーキーの昨年9月15日の広島戦でプロ初登板、同30日にプロ初先発。2年目の今年は5試合に登板した。 「本当にそのとおり来ています。3年目は確か『新人王を取る』と書いています」 新人王の資格条件は、支配下選手に初めて登録されてから5年以内で、なおかつ前年まで1軍での登板イニング数30回以内。門別は2シーズンで計20回と、来季の有資格者だ。 過去、阪神の選手として新人王に輝いたのは9人。昨年には村上頌樹投手(26)が大卒3年目で受賞したのは記憶に新しいが、仮に来シーズン門別が新人王を獲得すれば、高卒での入団では球団初の快挙となる。 夢へ向けて来季掲げる絶対条件は「先発ローテーションに入る」こと。そのためにも「キャンプ入ってから一生懸命やってアピールしてもそれまでなので…しっかりした下準備をしてキャンプでアップしていけるようにオフをしっかり過ごしていきたいです」。年末年始も地元の北海道・日高町で「ランニングなど基礎的なことを初心に帰ってしっかりやります」と、体を絶えず動かし続けるつもりだ。 ちなみに4年目は「球団のエースになっていて、日本のトップになっていると書きました」。ここから描く〝予定通り〟の上昇曲線に期待大だ。(上阪正人)