藤田健児「一方的に勝って強さ見せる」6・1WBO・APフェザー級王座初防衛戦
◆プロボクシング▽WBOアジアパシフィックフェザー級(57・1キロ以下)タイトルマッチ12回戦 王者・藤田健児―同級3位ロデックス・ピアラ(6月1日、後楽園ホール) チャンピオンの藤田健児(帝拳)は28日、同級3位ロデックス・ピアラ(フィリピン)との初防衛戦に向け都内のジムで調整した。今年1月にジョセフ・アンポ(フィリピン)との王座決定戦に判定勝ちしてプロ6戦目(6戦全勝3KO)で同王座を獲得。世界ランク入りも果たした藤田は「今回は強さを見せる」と圧勝でのKO防衛を宣言した。 チャンピオンになり意識が変わったようだ。アマ時代からの持ち味だったヒットアンドアウェーは足を最大限に生かしたものだったが、足よりも手を主体にしたスタイルへのチェンジを意識している。「打って離れて、打って離れてでは相手にとどめを刺せずにバタバタしてしまう。足はもっとどっしりと土台をしっかりすることで、拳に力を乗せやすくなる。しっかり相手にパンチを打ち込むためにも無駄な動きを省く」スタイルを模索する。もちろん、足の動きを減らした分、相手のパンチは上体を動かすことで避ける。藤田がこだわる「強さ」とは、しっかり相手にパンチを打ち込み倒すという意味が込められている。 ベルトを獲得したことで「世界へのかすかな光りが見えてきた。これからは防衛戦というよりも、世界に向けてのアピールの場にする」と言い切る。高校2年で全日本選手権を制すなどアマでは174戦(153勝21敗)のキャリアを誇る。4団体統一スーパーバンタム級王者・井上尚弥(大橋)は同学年で、ともに高校生で全日本選手権に出場した旧知の仲だ。世界のトップを走る尚弥とは戦うステージこそ違うが「めちゃめちゃ気になります」と本音を漏らす。 挑戦者のピアラは10戦全勝(1KO)と無敗を誇る。だが藤田は自信たっぷりに「一方的な試合で倒します。一発で倒すのでは無く、しっかり組み立てて最後にとどめを刺します」と、勝利を前提に内容で世界挑戦を訴えていく。
報知新聞社