「もっとオープンな形で性の問題を」山口百恵(当時21歳)は鋭い発言…“女子中学生の妊娠”に驚愕、『金八先生』第1作が広げた波紋
ほかの教師も、自らの体験を交えたりしながら、生徒たちに語って聞かせる。天路はここで初めて生徒たちに、雪乃が子供を産むと決めたことを伝えた。これに対し、生徒からは保への批判が飛び出すも、天路は、保も雪乃一人を苦しめるわけにはいかないと思って、この学校にとどまる決意したと告げる。これを受け、クラスメイトのあいだで二人を応援しようというムードが一気に沸き起こり、公開授業は無事に終わった。
放送後、局内の電話は鳴りっぱなしでハガキは15万通も
女子中学生が妊娠して子供を産むというエピソードは、視聴者から大きな反響を呼んだ。第6回の放送が終わるや、TBS局内の電話は鳴りっぱなしで、さらにハガキが15万通も届いたという。なかには現場の教師から「参考にしたいので台本を分けてもらえないか」との問い合わせも多数あったようだ。 視聴者のハガキの多くはドラマに肯定的なものであった。たとえば、子供を持つ母親の一人からは《愛についての先生のお話すばらしかったです。私方も「男子」中学一がおりますので皆そろって見ました。/何かあった時テレビの話を思い出して話合いができるのではと思います》という感想が届いた。 そうかと思えば、ある女子高校生のハガキのように《「十五歳の母その一~三」を見て、感動しました。たいていのドラマは、妊娠、そして中絶でおわりになってしまうのですが、このドラマは最後までていねいに答えてくれました。(中略)私たちの年代では、どうすることもできない問題の一つだと思います。「おろす」ということだけが、この問題に対する答えではなく、「生む」ということもできる。/しかし、まわりの人々の理解を必要としますが……学校でも話題になりました。「今までにない番組だ」と……。/これからも、私たちの年齢では解決できない問題を、とりあげてください》と学校での反応も交えつつ、このドラマに斬新さと共感を覚えたという声もあった(以上、視聴者からのハガキは原文ママ、『小山内美江子の本3』労働旬報社、1985年より引用)。
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