トップシーンの年俸トップ10が判明。最高はポガチャルの約10億円|ロードレースジャーナル
vol.71 ポガチャルがログリッチやヴィンゲゴーらを抑えプロトン最高年俸、スポンサー収入も合わせれば15億円超か
国内外のロードレース情報を専門的にお届けする連載「ロードレースジャーナル」。このほど、ロードシーンのトップを駆ける選手たちの推定年俸が明らかになり、ヨーロッパのメディアを中心に報じられた。最高年俸と見られているのが、タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ、スロベニア)で、600万ユーロ(約9億6000万円)だという。他のビッグネームも追随する額を得ており、現在のプロトンの構図が反映されたものと見ることができそうだ。
チームの資金力も関係するトップ選手の年俸
この話題は、イタリアのスポーツ紙「ガゼッタ・デッロ・スポルト」が先ごろ報じたもので、あくまで推定であるとしながらも現在の年俸トップ10のライダーとその金額を明らかにしている。 2024年シーズンは3年ぶりのツール・ド・フランス覇権奪還を目指すポガチャルだが、その他ステージレースやクラシックでの活躍は他を圧倒するもの。それが金額にも表れているといえよう。ガゼッタでは、同国出身のプリモシュ・ログリッチ(ボーラ・ハンスグローエ)や、最大のライバルであるヨナス・ヴィンゲゴー(チーム ヴィスマ・リースアバイク、デンマーク)を上回って一番の高給取りだと触れている。 ログリッチは450万ユーロ(約7億2000万円)で、金額としては2番目。次いで、ヴィンゲゴーが400万ユーロ(約6億4000万円)。 グランツールレーサーが上位を占める一方で、ロード・シクロクロス・マウンテンバイクと広く世界のトップを走るマチュー・ファンデルプール(アルペシン・ドゥクーニンク、オランダ)も、ヴィンゲゴーと同様に400万ユーロを得ているという。長くライバル関係にあるワウト・ファンアールト(チーム ヴィスマ・リースアバイク、ベルギー)は350万ユーロ(約5億6000万円)。 現・個人タイムトライアル世界王者のレムコ・エヴェネプール(スーダル・クイックステップ、ベルギー)で280万ユーロ(約4億5000万円)、トーマス・ピドコック(イネオス・グレナディアーズ)とアダム・イェーツ(UAEチームエミレーツ)の両イギリス人ライダーが270万ユーロ(約4億3000万円)。イネオス・グレナディアーズは、エガン・ベルナル(コロンビア)とカルロス・ロドリゲス(スペイン)にも250万ユーロ(約4億円)を支払っているという。 こうして見てみると、各選手の実力とプロトンにおける存在意義・価値がそのまま反映されていると捉えることができ、同時にチームの資金力も関係していることがうかがえる。 なお、この推定値はチームがライダーに支払った給与のみをデータ化しており、個人スポンサーやメディア出演料などの追加収入は含まれていないとされる。ポガチャルであれば、6~7社の個人スポンサーがついており、これらから支払われる金銭を含めれば、年間15億円以上の収入があると推察できる。