JR海南駅でテロ対策訓練/和歌山県海南市
JR西日本は、非常時の乗客の避難誘導や対応能力の向上を目的に、和歌山県警海南署などと連携して、10月31日、和歌山県北部・海南市のJR海南駅でテロ対策の訓練を行いました。 これは、2025年が東京の地下鉄サリン事件から30年となることや「大阪・関西万博」が開催されることから、警察からの要請で、乗客の避難誘導や社員の対応能力の向上、警察など関係機関との連携強化を図ろうと行われたものです。 訓練は、海南警察署と海南市消防局、JR西日本の社員らおよそ100人が参加して、海南駅のホームで行われました。 到着した列車内で不審な行動をしている人がいると、乗客から通報があり、車掌が現場に駆け付け、声をかけると、不審者は刃物を持って暴れ出し、さらに、車内にペットボトルに入った、サリンと思われる化学薬品を撒いて、数人の乗客が倒れました。 その後、駅員から連絡を受けた警察官がホームで不審者を取り押さえるとともに、消防隊が負傷した乗客を救急搬送しました。 さらに、特殊な防護服を着た数人の警察官が、列車内に撒かれたサリンと思われる化学薬品を回収し、訓練が終了しました。 訓練に参加したJR和歌山駅の太田智之駅長は「この訓練をきっかけにして、これから、いろいろな備えをしっかりと積み重ねていかなければならない」と 話していました。