政治の「第三極」の限界?活路を見出すには?
SNSの活用もさることながら、今回の都知事選で、石丸氏は第三極的なポジションだったとも言えます。今後も第三極になり得るでしょうか? 江田氏「首長を目指すのか、国会議員を目指すのかによって変わってくる。国政を目指すなら第三極にはなれるでしょう」 とはいえ、自身も「みんなの党」「結いの党」「維新の党」と「第三極」に深く関わってきた江田氏は、第三極の限界を示します。 江田氏「みんなの党も維新の党も都会と周辺で、比例議員を中心にある程度取れる。しかし、少し考えればわかるけれど、結局、衆議院においては小選挙区が289議席ある。SNSを駆使して地方の小選挙区で、しかも自民党や立憲民主党の候補を負かして当選するかというと……」 江田氏は、自身の経験を振り返り、第三極では30~50議席獲得が限界だと述べます。 江田氏「石丸さんが第三極で新党結成はいいと思う。でも政権交代を目指すならば、衆院289の選挙区で、自民と立憲の、いわば組織を持っている政党と戦って勝たなければならない」 自民党と立憲民主党には、どこの地方にも、たいてい建設業者や公務員といった支持基盤があります。第三極政党にはそれがないため、政権を取ろうと思うなら、支持基盤を持つ自民か立憲と組まないといけないと、江田氏は分析します。
首長は「覚悟さえあれば第三極でもできる」とコメントします。 江田氏「泉房穂さん(前明石市長)の話では、市民が応援するいい政策を出せば、議会も反対できない。議会を全部敵に回してもできたという。石丸さんもあの性格なら、首長なら全議員を敵に回しても覚悟さえあればできる」 小選挙区比例代表制において、第三極の政党は、自民党と立憲民主党がいる限り政権を取る第一党にはなれないと言い切る江田氏は、「維新のみなさんもいろんな選挙を経験してわかっていると思う」と訴えます。 江田氏「自民党と連携していくのか、立憲と連携していくしかないんだから、維新の会には選挙の前にははっきりさせてほしい。私の願いとしては不平不満はあると思うけれど、基本政策をあらかた合意して、政権交代を目指しましょう」