渋野日向子 苦しみ続けた英国2連戦…途中棄権後には〝聖地〟で屈辱の大叩き
【スマイリングシンデレラ 試練の1年(4)】女子ゴルフの渋野日向子(26=サントリー)の2024年をたどる連載の4回目は、思い出深い大会など英国2連戦に注目した。 渋野はカナダ開催の「CPKC女子オープン」(7月25~28日)、国内初参戦だった「北海道meijiカップ」(8月2~4日)を経て英国へ飛んだ。まずは、メジャー最終戦「AIG全英女子オープン」(同22~25日)の前哨戦「スコットランドオープン」(同15~18日)に臨んだ。 メジャーに向けて調子を上げていきたいところだったが、スコットランドでアクシデントに見舞われた。第1ラウンド(R)、インスタートの14番のティーショット後に涙を流して棄権を決断。左の股関節からでん部にかけて痛みが出たとみられる。 当時、その翌週に控える「全英女子―」へ万全の状態で臨めるか懸念されていたが、それは的中してしまった。今年はセントアンドリューズ・オールドC開催で渋野にとっては初の〝聖地〟だったが、苦い思い出ばかりの結果となった。 第1Rはホテル越えの名物ホール・17番でトリプルボギーを叩くなど80(パー72)の乱調で134位。巻き返しを期して臨んだ第2Rは、1番パー4でピンそばにつけてバーディー発進とし、決勝ラウンドへの期待を抱かせたが、2番からの3連続ボギーで、それも一瞬で霧散。結局78と崩れて通算14オーバーの140位で予選落ちとなった。 2019年大会を制しただけに、渋野自身も楽しみにしている一戦での結果に「何もできなかった。ショットも良くなかったし、グリーン上も全然良くなかったので、リズムに乗れる要素が、なかったかなと思います。ここまでとは思っていなかった。言葉が出ないです」と肩を落とした。 今年に限っては大会前週の棄権などで思うような調整をできなかったのも一因。6月から全英女子冠スポンサーのAIGとスポンサー契約を結び、ブランドアンバサダーに就任しただけに、せめて4日間を完走したかったはずだが、現実は厳しいものとなった。
東スポWEB