JAL、マイル寄付で若者の夢応援 目指せ大谷選手「DREAM MILES PASS」プロジェクト
日本航空(JAL/JL、9201)は9月27日、米メジャーリーグ(MLB)ロサンゼルス・ドジャースに所属する大谷翔平選手のように、夢に挑戦する若者を応援するプロジェクト「DREAM MILES PASS(ドリームマイルパス)」を始めた。航空券を提供することで「移動格差」や「体験格差」など、若者を取り巻く社会課題の解消を目指す。またプロジェクトの象徴として、29日からは大谷選手をデザインする特別塗装機「DREAM SHO JET」(エアバスA350-900型機、登録記号JA08XJ)を運航する。 【イメージ】大谷選手の特別塗装機「DREAM SHO JET」 夢に挑戦する若者を「Dreamer」、若者を応援する大人を「Supporter」と定義し、プロジェクトに参加する。Dreamerは中学を卒業した15歳以上、Supporterはマイレージサービス「JALマイレージバンク(JMB)」会員が対象で、マイルを寄付することでマイル相当額の航空券に還元する仕組み。1マイルを1円相当として換算し、専用サイトで受け付ける。 Dreamerは夢の出発地と目的地をサイトで入力し、発券された「ドリームパス」をSNSでシェアして応募する。JALグループの就航地間の往復が対象で、国内線は普通席、国際線はエコノミーを提供する。当選者数はSupporterからの応援マイル数により変動する。Supporterは500マイル、1000マイル、3000マイルを1口として応募。参加者には大谷選手のデジタル壁紙をプレゼントする。応募期間は10月31日午後11時59分まで。 還元する航空券は、大谷選手が高校球児からMLBのトップ選手になるまでの総移動距離89万2440キロ分。移動距離は大谷選手が在籍・拠点としていた花巻東高校と札幌ドーム、エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイム、ドジャー・スタジアムを起点とし、他球場への往復の距離を、8月末までの公式試合を対象として算出した。 近年の若者を取り巻く社会課題として「移動格差」や「体験格差」と呼ばれる問題が指摘されており、遠征費用が家計を圧迫することで部活動を退部するケースや、留学費用が捻出できず断念するケースなど「移動の経済的負担」が夢を叶える障害となっている事例がある。JALの調査によると、約4人に1人が「移動を理由に夢を諦めたことがある」と回答したという。 JALは今回のプロジェクトを通じ、移動機会の減少による他世代との「体験格差」の解消を目指したい考え。
Yusuke KOHASE