ビニャーレス、アプリリアの上位復帰にはブレーキングの改善が鍵と主張「フロントにうまく荷重をかけられない」
アプリリアのマーベリック・ビニャーレスは、ブレーキング性能の向上がアプリリアをMotoGPグリッドの上位に押し上げる”鍵”になると考えている。 今季はアメリカズGPで勝利を収めているビニャーレスだが、オーストリアGPの舞台であるレッドブルリンクのストップ&ゴーな特性によってアプリリアの大きな弱点が露呈したと考えている。 ビニャーレスとチームメイトのアレイシ・エスパルガロはライバルのように効果的にマシンを減速させるのに苦労したのだ。 ビニャーレスはMotoGPを席巻しているドゥカティが特に得意としているブレーキングで、アプリリアはフロントタイヤに十分な荷重を伝えることができなかったと説明した。 「特にブレーキが重要なこういうコースでは、バイクを止めるのに少し苦労している」 「ブレーキングエリアを改善する必要があることは分かっている。特に(バックストレートで)バイクを止めるパワーを改善する必要がある。フロントタイヤへの負荷のかけ方にもよるが、おそらくまだ正しい負荷のかけ方ができていない」 「ドゥカティ勢を見ると、彼らは(ブレーキングで)常にリヤがとてもルーズになっている。だから(それだけフロントに荷重がかかり)彼らはブレーキングで簡単に止まることができるんだ」 「僕らのマシンを見てみると、ブレーキをかけるとダウンフォースによって常に地面に押し付けられ、(荷重移動が)うまくいかない。それが問題なのかどうか理解しようとしているが、時間がかかる」 「ウォームアップでは、すべて(の荷重)をフロントにかけ、リヤを少なくしようとしていたけど、それは不可能だった」 「僕たちは今、どうやってフロントタイヤに荷重をかけるかを理解する必要がある。それがMotoGPで上位に戻る鍵だからだ」 アプリリア陣営は、最近のパフォーマンスの落ち込みから挽回する必要に迫られており、マッシモ・リボラCEOは、何か間違ったことをしているに違いないと認めている。 アプリリアはシーズン開幕に向けて、主に空力に焦点を当てたアップデートを行ない、その後も積極的に空力開発を進めている。 アプリリアがエアロへの依存度を高めていることが、ブレーキングに意図しない影響を及ぼしているのではないかと質問されたエスパルガロは、次のように答えた。 「そうだね、僕らのシステムすべてがとても密接なんだ。通常、フロントタイヤの内圧と温度は僕たちの方が高い」 「シルバーストンでハードのフロントタイヤを使えたのはそのおかげだ。だから寒いレースでは、これはアドバンテージになる」 「でもこの路面温度では大きな問題だ。ブレーキがまったく効かなかったんだ。カーボンディスクは最大サイズだったけど、完全に限界を超えていた。だから設計を変えなければならないんだ」
Rachit Thukral