スマホ・財布を落としたときのために…世界最薄“紛失防止タグ”ほか「やるべきことリスト」
「落とし物」の被害が急増している。 2023年に全国の警察に提出された拾得物は、「物品」が約2979万点、「通貨」が約228億円となり、いずれも過去最多だった。 ■【画像】財布を落としても位置情報がわかる! 中に忍ばせる“世界最薄デバイス”が便利すぎる■ かくいう、本サイトの記者(筆者)も、つい先日も電車の中にスマホを置き忘れ、業務に大きな支障をきたしたばかり……。 落し物専用ポータルサイト「落とし物ドットコム」創始者であり、紛失に特化した事業を展開する『MAMORIO』代表の増木大己氏に、“スマホを落としたとき”のためにすべきことを聞いた。 今回は、国内シェア7割を占めるiPhoneに絞って解説する。 「スマホをなくしたときは、デフォルトで入っているアプリ“iPhoneを探す”で、落としたスマホの現在位置を調べるのが最優先。電源が切れた場合でも位置情報をトラッキングできるのが優れているところ」(増木氏、以下同) “探す”アプリを使用できる状態にしておけば、他のiPhoneやインターネットサイトからログインすることで、落としたスマホの位置を確認できる。 使用するためには、初期設定が必要だ。 まずは、「設定」から、「設定」→「Apple ID」→「探す」→「iPhoneを探す」の順にタップ。このページから、→自分の名前→「探す」→「iPhoneを探す」をオンに。 ここで注意すべきは、同じページ内にある、「“探す”ネットワーク」もオンにすること。この設定により、充電が切れたとしても、24時間以内であれば、「探す」アプリで外部から位置情報を確認できる。 筆者はこれをオンにしてなかったために、スマホを検出することができなかった。
■電車内でスマホを落としたら
次に、落としてしまった際にすべきことを聞きたい。 筆者は、電車内でスマホを紛失したが、結果、親切な人が駅員に届けてくれていた。スマホはどのようなルートを辿ったのか。 「まずは駅に届けられる。次に遺失物センターに行って、そこでしばらく取りに来なかったら、今度は警察に届けられます。警察はSIMカードを抜いた上で、スマホの通信会社に連絡を入れるんですね。そして、落とし主のところにハガキで連絡が届く。この流れで、最短でも5日くらいかかります」 スマホをなくした筆者は当時、別の電話から自分の番号に電話をかけたが、繋がらなかった。充電は十分にあったはずなのに……。 「今は、落としたスマホが駅員に届けられたとしても、電源を切る、または鳴っても出ない対応がデフォルトになっているんです。昔は自分の電話番号にかけると、“今、こちらでお預かりしています”なんて、出てくれることもありました。でも今は個人情報の問題が騒がれているし、誤って別の第三者に渡してしまうリスクもありますから」 電源が切られていたからといって、「盗難に遭った」と結びつけるのは早計かもしれない。 もうひとつ、「財布を落とした場合にすべきこと」。財布にはクレジットカードや身分証など、重要なものがびっしり。 「やはりクレジットカードなどは悪用リスクを考えると即停止したほうがいいです。最近のクレジットカードは、会社によって“一時停止”することもできますし。もちろん銀行カードやスマホに入っている支払機能も停止させるのが望ましい。あと忘れてはいけないのは、運転免許証。実は免許証も本人になりすましてお金を借りたり、被害が数多く報告されているのです」 なので、免許証もなるべく早く再発行すべきだ。 また、財布に“テクノロジー”を忍ばせる方法もある。 「弊社でも財布に入れる忘れ物防止タグ『MAMORIO』を発売しています。百円玉くらいの大きさのデバイスで、財布の中に入れておけば、スマホから位置情報を検出できます」 どんなに用心しても、ヒューマンエラーは避けられないもの。ゆえに、備えが肝心だ。
ピンズバNEWS編集部