中心市街地の客引きが増加傾向 熊本市が警戒強める
熊本市は13日、客引き行為対策などを協議する審議会で、今年10月に中心市街地で確認した客引きの数が昨年から増加したと報告した。市は、新型コロナウイルスの5類移行や半導体関連企業の進出による人流増加でコロナ禍前の水準に戻ったとみて警戒を強める。 市は市民や観光客の安全安心確保を目的として、2019年に客引き行為禁止条例を全面施行した。中心市街地一帯の公共の場所で通行人らを相手にした客引き行為を禁じている。 市によると、10月に2日間実施した目視による調査で延べ308人の客引きを確認。昨年の延べ283人、19年の延べ282人を上回った。下通アーケード周辺の西銀座通りや城見町通り周辺が多く、上通アーケード周辺では確認されなかった。客引きの時間帯は、午後9時半以降が86%を占めた。 市は県警OBの指導員による巡回指導を強化するほか、客引きを目的とした「客待ち」についても積極的に注意喚起する。
審議会では、委員から「外国人観光客を狙った客引きが増える不安がある」などの意見が上がった。(山下雅文)