京都の伝統野菜、冬の味覚「淀大根」出荷が本格化「おでんや煮物にして」
冬の味覚「淀大根」が、久御山町や京都市伏見区にまたがる巨椋池干拓地で出荷シーズンを迎えている。底冷えのする早朝から農家が出荷に追われ、丸々とした大根を洗い場に積み上げている。 淀大根は京の伝統野菜「聖護院だいこん」で、東一口地域の組合の農家約10軒が栽培するブランド。今年は猛暑や小雨で例年より収穫が遅れ、約1カ月前に出荷が始まった。 5反の農地で生産する二木俊彦さん(67)の作業場では、午前5時半ごろから出荷作業が始まった。前日から地下水につけていた大根の泥を洗い流し、何段にも積み上げる。全て洗い終わる頃には、真っ白な姿が朝日に照らし出されていた。 余分な葉や根を切り落として見た目を整えた後、箱詰めして京都市中央市場に出荷する。二木さんは「寒くなるほど甘みが増す。煮崩れしにくいので、おでんや煮物にして食べて」と語った。 2月下旬ごろまで出荷が続く。