【パリ五輪卓球】スウェーデンと日本の関係は深い。破竹の進撃を見せるモーレゴードを支えるのはあの有名ブランド「ユニクロ」
スウェーデンと日本の関係は実は1960年代から。そして東京五輪からスウェーデンチームのウエアは「ユニクロ」
金メダル候補の王楚欽(中国)を破り、世界を驚かせたトゥルルス・モーレゴード(スウェーデン)。そのウエアを見て、世界中のオリンピックファン、卓球ファンは思わず胸のマークに目が止まっただろう。 モーレゴードが着ていたのは日本が生んだ世界的ブランド「ユニクロ」だった。同ブランドは5年前からスウェーデンオリンピック・パラリンピック委員会とパートナーシップを結んでいる。 モーレゴードが着ている LifeWear コレクションのシャツは店舗で回収したユニクロ商品 (ポリエステル高混率素材)の一部を、化学的にリサイクルし、公式ウェアに採用しているとのこと。このコレクションのキーワードは「クオリティ」「イノベーション」「サステナビリティ」。 モーレゴードの独特の六角形ラケットから繰り出す創造的なプレーは「クオリティ」「イノベーション」と合致する。 もともとスウェーデンは1960年代に当時世界チャンピオンだった日本の荻村伊智朗(のちに国際卓球連盟会長)をコーチとして招聘し、荻村が日本式の練習を植え付けた国だ。フットワークとサービスからの攻撃システムを伝授し、スウェーデンの卓球選手たちはそれをさらに合理的に進化させ、その後、ヨーロッパを席巻し、「ヨーロッパの日本卓球」と恐れられた。その後、1980年代から2000年にかけてスウェーデン全盛時代を築き、世界の卓球をリードした。 世界のトップに立った時でも、スウェーデンの選手やコーチは「スウェーデン卓球の礎は日本の卓球だ」と公言していた。卓球界で半世紀以上続いたスウェーデンと日本の関係は、今回のオリンピックではスウェーデン選手を支える「ユニクロ」が裏方として引き継いでいる。 卓球界のイノベーター、モーレゴードは準決勝進出をかけて明日、準々決勝を戦う。