シャープ15年度第3四半期決算発表(全文3)液晶だけでなく本体への出資検討
シャープは4日、2015年度第3四半期決算を発表した。同社は、台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業からの出資を受け入れることで再建を図ると報じられたが、高橋興三社長は、産業革新機構と鴻海精密工業に絞って協議を進めていることを認めたうえで「両社とも非常に弊社にとって積極的な提案をいただいている。どちらに優先交渉権を与えることを決めるという取締役会ではない」とした。
液晶事業での新しい設備投資について
司会(大阪会場):恐れ入ります、お時間も残り少なくなりましたので、いま、挙手いただいている2名さままでとさせていただきます。まずこちら、すいません。 産業タイムズ社:すいません、産業タイムズ社のナカムラと申します。液晶のほうで新しく設備投資をされるというご発表なんですけれども、中・小型液晶向けの投資ということなんですが、もうちょっと具体的に例えばIGZO液晶を増強されるということなのか、それともまったくフリーフォームのような新製品を新たに作られるのかっていったところを教えていただきたいのと、もう1つ液晶のほうで生産調整をされておりましたけれども、これはまだ継続中なのか、あるいはもうフル稼働に戻ってきているのか、その辺りの見通しも教えてください。 榊原:はい、液晶のことにつきまして榊原のほうから回答させていただきます。生産調整につきましてはこの第3クォーター、引き続き需要、需給動向を見極めながら行ってきております。この年明けにつきましては、特に中型等上がってきますので、このQ3よりは稼働率は上がるというふうに見ております。 ただテレビの大型につきましては、非常に採算が悪化をしておりますので、いまは生産、見合わせてるっていう状況です、それと投資についてですけども、PCタブレットあるいは中型分野での高精細につきましては非常に採算もいいと、それから需要もこれから伸びてくるということで、こちらについてはこの高付加価値を狙うということで、投資を続けていくという形で今回投資を決定しております。以上です。 産業タイムズ社:ありがとうございます。 高橋:すいません、音声が入っていないように思うんですけど。 電化新聞:ごめんなさい、すいません。電化新聞のゲンと言います。よろしくお願いします。ちょっと2点、確認したいんですけれども、1つはこのDNAを残すということに対して両社とも好条件等もあり、そういうふうな説明をされましたけど、この鴻海は分かるんですけど、革新機構が、ここは例えばよく報道に出てる国内の家電を再編するとかいうことで、東芝さんとくっつけるとかそんないろんな報道が出てるわけですけれども、実際そういう思惑もあるように思えるんですが、シャープさんに提案している、少なくともいまの現時点でシャープさんに提案しているところでは革新機構は、シャープから例えば白物を切り離すとか、そういう話はないということでいいのかどうか教えてください。 で、もう1つは1カ月までにどちらかを決めるということで、どちらかを選んでも辞めないという話をされたんですけれども、これ逆に言うと経営陣が退任しないということは、このどちらかを選ぶときの条件になると考えていいのか教えてください。以上です。 高橋:まず1点目です、これは白物であるとかを、シャープから切り離すというふうな提案はまったくもらっておりません。先ほど来、申してますように、そのいまの4つのカンパニーのパーツがあることによって、パーツいうのは部品いう意味じゃないですけど。カンパニー自体がパーツみたいなイメージですけど、それがあることによって新しい商品が、シャープらしい商品が生み出せるというふうに考えていただいております。 で、先ほどのその2点目のですね、ご質問は端的に言うと、今の経営陣辞めないのかっていうお話かと思います。まずは先ほど来、申してますように、これをやり切ることを最優先に考えておりますので、いろんな邪念は考えておりません。そういう意味で先ほどのお答えになっております、なんとしてでもシャープが将来に向かって存続、そして世の中のためになれるように何がいまベストなのかということを、真剣に考えているところでございますので、そのようなことを考えて決断を下そうとしてるわけではございません。 司会(大阪会場):以上で大阪会場からのご質問を終わらせていただきます。東京会場にお戻しいたします。