絵本作家・鈴木のりたけが語る「子どもに何より良い影響を与えること」とは? 『大ピンチずかん』の楽しみ方も
大人が楽しそうにしていることが、子どもに良い影響を与える
――最後に、父親としての目線も作品に活かされている鈴木さんから、子どもに絵本を手渡すお父さん、お母さんにメッセージをお願いします。 大人が楽しそうにしていることが、子どもたちに何より良い影響を与えると思っています。ゲームにしても、付き合ってあげるのではなく、やるなら本気でやりますし、そのほうが子どもたちも燃えますよね。親に勝てなくて悔しいと思っていた子どもが、ようやく勝てたという経験が何よりうれしいと思うので、その一生の楽しみを奪わないように、今はコテンパンにやっつけています(笑)。 『大ピンチずかん』も子どもと一緒になって笑いながら、「お父さんもこういうことがあった」「大人がこれをやったらアウトだよね」など、ご自身の感想でいいので会話をしながら一緒に楽しんでほしいです。 「お父さんも昔やったよ」と聞くと、子どもたちもうれしくなるでしょうし、誰にでも大ピンチはあるんだな、大丈夫と子どもたちの背中を押すことにもつながるでしょう。そんな使い方をしていただけるとうれしいですね。 *** 前編【失敗の経験も人生の楽しみ…『大ピンチずかん』著者・鈴木のりたけが語る“子どもの失敗”への向き合い方】を読む 鈴木のりたけ 1975年、静岡県浜松市生まれ。グラフィックデザイナーを経て絵本作家となる。『ぼくのトイレ』(PHP研究所)で第17回日本絵本賞読者賞受賞。第2回やなせたかし文化賞受賞。『しごとば 東京スカイツリー』(ブロンズ新社)で第62回小学館児童出版文化賞受賞。『大ピンチずかん』(小学館)で、第13回リブロ絵本大賞、第15回 MOE絵本屋さん大賞2022 第1位など絵本賞8冠を達成。 ほかの作品に、「しごとば」シリーズ、『たべもんどう』「おでこはめえほん」シリーズ(ブロンズ新社)、『ぼくのおふろ』『す~べりだい』『ぶららんこ』『ぼくのがっこう』(PHP研究所)、『おしりをしりたい』『おつかいくん』(小学館)、『かわ』(幻冬舎)、『どんでもない』『なんでもない』(アリス館)、『うちゅうずし』(KADOKAWA)などがある。 千葉県在住。2男1女の父。 [文]日本出版販売(日本出版販売) 取材・構成:ほんのひきだし編集部 猪越 協力:新潮社 Book Bang編集部 Book Bang編集部 新潮社
新潮社