3隻目の元寇沈没船と特定、長崎 鷹島沖の海底発掘で刀剣発見
長崎県松浦市は11日、同市鷹島沖の海底で昨秋見つけた木製構造物について、元寇の沈没船と特定したと発表した。2011年の初確認以降、3隻目となる。船体を形作る「外板材」とみられる木製構造物を昨年発見し、今年10月1日から10日間、詳細な発掘調査を実施していた。刀剣などの遺物も発見した。 【写真】長崎県松浦市の鷹島沖の海底から出土した、元寇の沈没船の一部とみられる構造物(同市教育委員会提供) 23年
市によると、沈没船は沖合約150メートル、水深約18メートルの海底を1メートル程度掘った場所にあり、昨年10月に発見した。今回は民間のダイバーや専門家らと木製構造物の周囲東西約6メートル、南北約3メートルの範囲を掘削した。 鷹島沖では、弘安4(1281)年の元軍による2度目の襲来「弘安の役」の際、約4400隻が停泊し、暴風雨に遭ったとされる。海域の一部は元寇の遺物発見を受け、2012年に海底遺跡としては日本初の国史跡「鷹島神崎遺跡」に指定されている。