『つまらない…』原英莉花の悩みは尽きず 秋のビッグトーナメントに向けて「自分の戦いの形を」
<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 初日◇20日◇利府ゴルフ倶楽部(宮城県)◇6638ヤード・パー72> もしも原英莉花が秘書だったら…【写真】 原英莉花が5バーディ・2ボギーの「70」。2アンダー・13位タイ発進を決めた。「前半は良い流れでプレーできた。でも11番で1番手、小さいクラブで打ったんですけど、ミスがでて。そこからボギーが続いちゃったのが残念だった」と、表情が明るくない。 今季は21試合に出場して最高は6月「資生堂レディス」の3位で、トップ10は4回。8月は米ツアーのスコットランド戦や韓国ツアーに参戦するも、結果を残せず帰国した。「うまくフィットしない感じです。自分がフェードを打ちたいとちゃんと構えていても逆球が出てしまう。やっぱり逆球が出てしまうと、安全パイを狙うゴルフになる。それが自分の中では“つまらない”というか、うまく攻めきれないのが嫌ですね」。攻めのゴルフを信条とする原にとって、苦しい時間を過ごしている。 「ずっと5、6、7番アイアンが気持ち悪くて。毎週、鉛を貼ったりとか工夫はしているんですけど。アイアンが1番の持ち味だと思ってやってきていたので、そこがうまく噛み合っていかないとバーディにもつながらないですし、そこはもうちょっと練習して取り戻したいな」。誰にも相談はせずに1人で悩みを抱え込んでいる。 来週は、昨年2度目の優勝を果たした国内メジャー第3戦「日本女子オープン」(茨城県・大利根カントリークラブ西コース)が控える。今年は、女子ツアー史上最長の6845ヤードで行われる予定で、難セッティングが予想される。通算5勝のうち4勝を9月以降に挙げている“秋女”である原は、この大舞台に向けて調子を上げていきたい。「距離は長いというのは聞いていますし、アイアンのショットをしっかり今週で良いイメージができるようにして、来週に乗り込みたいな」。 さらに原はその先も見据えている。10月31日に開幕する日米共催試合「TOTOジャパンクラシック」(滋賀県・瀬田ゴルフコース北コース)。この試合に優勝をすることができれば、来季の米ツアー出場権を得ることができる。 「(TOTOは)やっぱり意識しています。それまでにしっかり優勝争いに加わって、自分の戦いの形をしっかりと決めたい」。米ツアー参戦を熱望する25歳にとって、是が非でも欲しいタイトル。秋のビッグトーナメントで良い結果を残すためにも、宮城の地でなにかきっかけをつかみたい。(文・神吉孝昌)