吉田正尚は巻き返せるのか? ボストン地元紙の記者が語る前半戦総括とトレードの可能性
オフの間、トレードのマーケットに吉田が出たということはすでに語られています。レッドソックスは興味を持つチームが出てくるかを探りましたが、残りの契約期間と年俸が考慮され、手を上げるチームは現れなかったと思われます。 今季中に、レッドソックスのフロントが再びトレードを考慮することは想定内ですが、吉田が打たない限り、マーケットが広がることはないはずです。今の状態が続けば、吉田の将来を巡る状況は複雑になりかねません。 ただ、こういった少し厳しい立場にあっても、クラブハウス、フィールドでの吉田の姿勢や態度が、好調だった1年前とまったく変わっていないことを私はリスペクトしています。彼は常にプロフェッショナル。そして、5年契約を結んだ選手なのだから、今後も優先的に機会を与えられるはずです。 いずれにせよ、ベストの改善策は吉田が好成績を残すこと。それを成しえれば、チームに残って貢献するにしても、別の道を探るにしても、話はよりシンプルになっていくに違いありません。
杉浦大介●取材・文 text by Sugiura Daisuke