【速報】「何の罪も落ち度もない未来ある子どもが・・・」殺害された小学生兄弟の父親が被告への死刑判決求める 稲美町放火殺人事件の控訴審始まる
兵庫県稲美町で2021年、自宅に放火し同居していた小学生の兄弟を殺害した罪に問われ、1審で懲役30年を言い渡された伯父の控訴審初公判が開かれ、検察側は改めて死刑を求め、弁護側は控訴棄却を求めて、即日結審しました。
起訴状によりますと、松尾留与被告（54）は2021年11月、兵庫県稲美町の自宅に放火して全焼させ、同居していた甥の松尾侑城さん（当時12）と眞輝さん（当時7）の兄弟を殺害した罪に問われています。弁護側は一審で松尾被告には軽度の知的障害があり、「判断を適切にできなかった」などと主張。検察側は死刑を求刑し、神戸地裁姫路支部は「事件の背景には同居親族間のトラブルがあり、被告の軽度の知的障害も影響した」などとし、懲役30年を言い渡しました。
その後、検察側が控訴し17日、大阪高裁で初公判が開かれました。松尾被告は出廷しませんでした。検察側は「妹夫婦への恨みを晴らすために子どもを殺害した犯行はきわめて悪質」と指摘。懲役30年の量刑は不当で、死刑が相当であると主張しました。一方、弁護側は「犯行に移すまでためらったことからすれば、生命軽視が甚だしいというほどの計画性はなく、軽度の知的障害も影響した」などと主張し、控訴棄却を求めました。
また、遺族の意見陳述が行われ、父親は「何の罪も落ち度もない未来ある子どもが生きながらに焼き殺された残忍さを十分に考慮してほしい。死刑の判決を求めます」と述べました。 判決は来年3月14日に言い渡されます。
