今年も止まらない彼の強さ。片桐悠がJFBFシリーズ初戦で優勝「マイナビ Japan Cup 名古屋大会」BMXフリースタイル・フラットランド種目
一方、女子エリートクラス決勝も国際大会経験豊富な選手や、昨今急成長を見せている選手たちが集まった。そして今回の決勝進出者は全員10代と若手のライダーがひしめき合う中、計7名で2024年シーズン開幕戦での優勝者の座争いが繰り広げられた。 そして今回、そんな世界を股にかけて活躍する選手たちが揃う中で優勝を収めたのはなんと女子エリートクラス初出場となった15歳の鈴木仁菜。 女子では珍しいリアトリックに特化したスタイルが特徴的な彼女は「スネークスピン」を皮切りに、「ロンモアスピン」からフロントペグを持ちバイクのお腹側の姿勢で加速するとバイクを半回転させて正姿勢に戻していくルーティンをメイク。 その後は綺麗な「アラウンドザワールド」をメイクしたりとハイレベルなルーティンでまとめたライディングで87.50ptをスコアし、女子エリートクラス初出場初優勝という結果を残した。今年2月の「FISE Enoshima」の優勝者でもある彼女がさらに強さを示した大会となった。
準優勝は鈴木と同じくルーキーとして今回のエリートカテゴリーに出場した吉村想花。フロントトリックとリアトリックの両方を器用に扱う彼女は、今回のランでもその強みを活かしたライディングを見せる。 その中でも「ロープアローニ」からのバックワーズの動きから「ハーフディケイド」のルーティンを決めた時には嬉しさからガッズポーズを見せるなど、彼女だからできるトリックをふんだんに詰め込んだライディングでスコアを83.25ptにして初エリートカテゴリーで準優勝という好成績を残した。
3位は昨年の「FISE Montpellier」で銀メダルを獲得しており国際大会の経験豊富な中川きらら。スカッフをうまく活用して様々なトリックを組み込んだロングルーティンを見せる彼女は、今回もフロントタイヤの「スカッフ」からバイクを回しながらバックワーズに進みグライドトリックに繋げるルーティンを見せる。その後はリアトリックの「メガスピン」や、フロントトリックの「クラックパッカー」と「バックパッカー」を繋ぐルーティンも決めて見せた。ただ数回足を着くミスも目立ったことからポイントを伸ばすことができず82.00ptとした。 今大会は男女共に普段出場しない選手たちが参戦しており、より国内のBMXフラットランドのコンテストシーンの垣根がなくなっているようにも感じられた。まだまだ注目の大会がたくさん開催される今年。日本のBMXフラットランドシーンが新たなフェーズへ突入する年になることだろう。
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