J-REITの投資対象の大半を占める「オフィス」特化型の特徴と展望
オフィスリートの代表的な銘柄
上記には、オフィスリートの一覧が示されています。 オフィスリートで一番時価総額が大きい銘柄は日本ビルファンド投資法人(証券コード:8951)です。日本における上場リート第1号の2銘柄の一つで、J-REIT全体で見ても時価総額首位となる銘柄です。次いで、 二番目のジャパンリアルエステイト投資法人 (証券コード:8952)も上場リート第1号のもう一つの銘柄で、やはりJ-REIT全体で見た時価総額は二位となっています。いずれもJ-REITを代表する銘柄といっていいでしょう。 日本ビルファンドは、大手不動産会社の三井不動産がスポンサーです。保有ビルにはNBF(日本ビルファンドの英語略称)というブランド名が冠されているものが多くみられます。エリア別では、東京23区内の物件の比重が高くなっています。 ジャパンリアルエステイト(JRE)は、三井不動産のライバル三菱地所と、三井不動産と同じ三井グループの三井物産が組んだJ-REITですが、メインのスポンサーは三菱地所です。とくに東京都心の物件のウェートが高いことが特色です。 また、この2つの銘柄は、財務体質が強固なことでも知られています。 オフィスリートにはほかにも特色のある銘柄がいろいろ揃っているので、この二銘柄を基準として、スポンサー、物件のエリア別分布、財務指標などを比較しながら投資する銘柄を選んでいくのもまた楽しいのではないかと思います。 (ミリタス・フィナンシャル・コンサルティング代表取締役・田渕直也) 著書に『入門 J-REITと不動産金融ビジネスのしくみ』、『入門 金融のしくみ』『世界一やさしい金融工学の本です』(すべて日本実業出版社)