【ワールドプレミア】V12ツインターボエンジン+マニュアルトランスミッション搭載「パガーニ ユートピア ロードスター」公式発表 その全情報!
画期的なタイヤ
しかし、最大の注目点はタイヤだ。「パガーニ ユートピア ロードスター」には、いわゆるピレリ製サイバータイヤが装備されている。これは、オラチオ パガーニ氏がABSやトラクションコントロールなどの技術革新に匹敵する新開発のタイヤであると表現するタイヤだ。特殊なセンサーにより、車とタイヤが相互に通信することができる。簡単に言えば、タイヤのセンサーがABSやESPなどの補助システムに直接情報を伝達し、より敏感な介入を可能にするということだ。ピレリによれば、これにより時速100kmからの制動距離が最大2メートル短縮できるという。「パガーニ ユートピア ロードスター(そして現在ではクーペも)」は、この賢いサイバータイヤを搭載した世界初の車である。
インテリアでは、時代を感じさせないことが最優先されている。目障りな埋め込み式のスクリーン?ユートピアにはない!しかし、最初から始めよう。クーペよりもルーフなしの方が乗り込みやすいし、ユートピアの試乗はそれほど昔のことではないので、コックピットは見慣れた印象だ。インテリアも同様に、違いを生み出しているのは細部だ。例えば、アルミニウム製センターコンソールは縦方向に仕上げられ、キーはロードスターのシルエットに合わせて設計されている。
パガーニでは、素材の選択において他に類を見ないこだわりを見せている。ステアリングホイールは、モデナデザイン社が43kgのブロックから削り出して作る。この工程には28時間かかる。残るのは1.7kgのブランクで、これを何時間もかけて手作業で磨き上げ、高光沢に仕上げる。この作業を担当するのはイタリアの高齢の紳士で、その技術を孫たちに伝授し、彼らとともに手作業で「ユートピア」の777個のアルミニウム部品をひとつひとつ仕上げていく。これが、毎月わずか5台しか生産されない理由だ。さらに、驚くほど細部までこだわっていることの証として、アルミニウム部品の約50%は隠れたままとなり、顧客の目に触れることはない。