怪腕マルティネスを巡る“過激なマネー戦”は正しいか 米記者が伝える1年15億円の大争奪戦への疑問
水面下で動いてきた“優良助っ人”との交渉が浮き彫りになった。 話題となっているのは、現地時間10月8日にキューバ出身で全米野球記者協会所属のフランシス・ロメロ記者が発信したライデル・マルティネスに関する情報だ。同記者は「マルティネスは少なくともあと1シーズン、日本に残る予定だ。いま、契約に興味を示している複数のチームと交渉中だ」と伝えた。 【画像】押さえておきたい「2024ドラフトの目玉」たちを厳選! 注目選手のプレー写真&寸評を一挙紹介 さらにロメロ記者は、“日本の関係筋”からの情報として、「DeNAとソフトバンクが有力候補となっている」と断言。そのうちひとつのチームからは、年俸800万ドル(約11億9200万円)から1000万ドル(約14億9000万円)の巨額オファーを受けているとすっぱ抜いた。 中日入団8年目となる今季のマルティネスは60試合に登板。2勝3敗、防御率1.09、WHIP0.81と圧倒的な成績を記録し、43セーブでセ・リーグのセーブ王となっていた。推定年俸2億円の契約が切れる今オフは、先述のような高額契約も必然ではある。 もっとも、法外とも言える契約に疑問がないわけではない。ロメロ記者がすっぱ抜いた2球団は、いずれもリリーフに高額の複数年契約を提示。ソフトバンクは23年にロベルト・オスナと4年40億円を締結し、DeNAも山﨑康晃と6年18億円の契約を交わしている。そこに単年だとしても15億円近い金額を払うのは歪にも映る。 とはいえ、中南米の選手関係のニュース報道で高い実績を誇る同記者だけに確度は高い。それだけに2球団ともにかねてから囁かれていたマルティネスの先発転向をふまえた上での高額提示である可能性も考えられる。 また、井上一樹監督による新体制を発足させる中日も、空洞化を避けるべく全力で残留交渉を続ける可能性は大いにある。 いずれにしてもキューバの怪腕を巡って、過激な“マネー戦争”が繰り広げられるのは必至。その展開次第では、彼が今冬の移籍市場の主役となりそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]