初日から横綱、大関5人黒星の総崩れは昭和以降初 波乱の夏場所に高田川審判部長も驚き「5人全員負けるとは」
「大相撲夏場所・初日」(12日、両国国技館) 初日から大波乱の幕開けとなった。霧島、貴景勝、豊昇龍、琴桜の大関陣が全敗すると、結びの一番でも横綱照ノ富士が大の里に黒星を喫した。役力士で白星発進を決めたのは大の里ただ一人。昭和以降では初となる初日から5人以上の横綱、大関が総崩れした。 【写真】悔しくてもう泣いちゃいそう?大栄翔に敗れ引き揚げる琴桜 幕内後半戦の審判長を務めた高田川審判部長(元関脇安芸乃島)は「相撲内容的にこういうことはあるけれど、大関、横綱5人全員が負けるとは思わなかった」と結果におどろきを隠せなかった。 大崩れの要因に初日の緊張感を挙げた。「土俵下は動揺するというか、普段より緊張する」と審判部長。その中で、結びの一番で番狂わせを起こした大の里を「前に出て魅力的な相撲を取れているので、今場所も期待できそう。(照ノ富士は)立ち合い自体は悪くないけど、大の里がどんどん前に出てきて、大の里をほめるべきだった」と率直に評価。大関陣を食った平幕4人にも「(大関の)対戦相手の方が良い相撲を取っていたし、前に出る気迫が見受けられた」とたたえた。