伝統芸能「継続を」 下條歌舞伎公演が盛況【長野県下條村】
長野県下條村の伝統芸能として300年余の歴史がある地芝居「下條歌舞伎」の定期公演が24日、村コスモホールであった。村内有志でつくる下條歌舞伎保存会や村こども歌舞伎教室の小中学生が舞台で熱演し、多くの観客を魅了した。 こども歌舞伎教室は、恩ある菅原道真の子を救うために実子を身代わりにする夫婦の悲劇を描いた「菅原授手習鑑 寺子屋の段」を上演。保存会はその前日譚にあたる「松王屋敷」を披露し、おひねりが飛び交った。 村の文化祭「文化の祭典」の中で行われ、オープニングではプロ和太鼓グループ「TOKARA」を率いるアート・リーさん、村出身のシンガー・ソングライターでこさん、村の子ども太鼓団体「Shimojoっ鼓」によるパフォーマンスも。今回の演目での名ゼリフを太夫が語り、勇壮な太鼓や伸びやかな歌声とコラボレーションした。 来場できない人にも歌舞伎を楽しんでもらおうと、動画サイト「ユーチューブ」でのライブ配信も初めて実施した。幕間には歌舞伎化粧体験講座や保育園児以下、歌舞伎体験「下條カブキッズ」もあった。 保存会事務局の宮島俊明さん(73)は「若い人たちも活躍している。村の文化の一つとして、保存会としても継続していきたい」と話していた。