サイゼリヤ、24年8月期は過去最高益 稼ぎ頭の中国事業で海外出店加速へ
日本発のイタリアンレストラン「サイゼリヤ」が10月9日に発表した2024年8月期連結決算は、前の期比58%増の81億円と過去最高を更新した。売上高は23%増の2245億円、営業利益は106%増の148億円だった。稼ぎ頭は中国事業で、中国を中心とするアジア事業の営業利益は38%増の116億円となり、全体の約8割を占めた。 節約意識が高まる中国でも、サイゼリヤの低価格メニューが人気を集めている。現在の中国での客単価は約41元(約800円)。地域別の売上高では、上海と北京が2~3割増えた。物価上昇を受けて競合の多くが値上げに動くなか、サイゼリヤは一貫して巧みな低価格戦略に磨きをかけ、国内外への出店を加速している。 飲食業界に特化した調査会社「窄門餐眼」の最新データによると、北京や上海、広東省広州市などサイゼリヤは中国で505店舗を展開している。同社の松谷秀治社長は10月9日、東京都内で開かれた決算発表会で「中国事業の営業利益は大きく伸びており今後も成長する。今期(25年8月期)は出店をさらに増やしていく」と述べた。 *1元=約21円で計算しています。 (36Kr Japan編集部)