前WBC王者フューリー「とんでもないダメージ与える」3団体統一王者ウシクと11分にらみ合い
プロボクシング前WBC世界ヘビー級王者タイソン・フューリー(36=英国)が21日(日本時間22日)、サウジアラビア・リヤドのキングダム・アリーナで、3団体統一ヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(37=ウクライナ)との再戦に臨む。19日(日本時間20日)には同地で公式会見が開かれ、両者は約11分間にわたる異例のフェースオフ(にらみ合い)を展開した。 関係者が取材IDカードや書類で視線を遮り、WBCマウリシオ・スライマン会長らが制止してもにらみ合いをやめなかった。両陣営が介入しようとすると、フューリー、ウシクともに口論するなど感情が爆発。最後は警備員によって強引に引き離されるというバチバチの火花を散らした。サウジアラビア政府直轄プロジェクト「リヤド・シーズン」の興行として開催されるヘビー級の頂上対決は最高潮となった。 【写真】再戦する王者ウシクとフューリー 今年5月、僅差判定負けでプロ初黒星を喫したフューリーは約7カ月ぶりのダイレクトリマッチに向け「オレはとてつもない痛みを与えるつもりだ。このクソ野郎を間違いなく、棺おけに入れるつもりだ」と言い放った。ウシクを横目に「この戦いではたくさんの痛みと苦しみが伴うだろうということ以外、オレには何を言うことはない。見ていてくれ。オレが言いたいのはそれだけだ」と不気味な発言を続けた。 5月の初対決ではリラックスした表情も浮かべていたが、今回は危機感もあるようだ。フューリーは「話し合いは済んだ。最初の試合では話したし、キャリアを通じてジョークも言ったが、今回の試合は本気だ。とんでもないダメージを与えるつもりだ」と気合が入っていた。 一方、初対決で勝利した3団体統一王者ウシクは落ち着き払っていた。フューリーに語りかけるように「恐れることはない。私はあなたを1人にはしない。土曜日に会いましょう」と淡々と口にしていた。