国本陸、竹迫司登に1回TKO勝ちして絶叫 約3年7カ月ぶり再戦でリベンジ達成
プロボクシングのWBOアジア・パシフィック(AP)ミドル級タイトルマッチが15日、大阪・HOS住吉スポーツセンターで行われた。王者の国本陸(27)=六島=が、挑戦者で前東洋太平洋同級王者の竹迫司登(33)=ワールドスポーツ=に1回2分39秒TKO勝ち。2度目の防衛に成功した。 試合開始直後から積極的にパンチを出してきた竹迫のパンチをしっかりとガードし、右フックでダウンを奪う。何とか立ち上がった竹迫にパンチをまとめ、最後は右の打ち下ろしでキャンバスに沈めた。国本は絶叫して大喜びした。「強い竹迫さんに勝てた。14戦やって一番うれしかって、試合が終わって叫んだのも初めてです。パンチを受けたときにいけると思った。まさか1ラウンドで倒せるとは思っていなかったんですけど、勝てるとは思いました」と笑みを弾けさせた。 2021年5月に当時日本王者だった竹迫にプロ5戦目でタイトル初挑戦し、1回KO負け。「ずっと悔しかった。絶対にやり返してやろうと思ってずっとやってきた」とリベンジを目指して練習に励んできた。立場を入れ替えての約3年7カ月ぶりの再戦で、今度は1回で倒し返し、成長を示した。 世代交代を果たし、名実ともに日本のミドル級でナンバーワンとなった日本同級王者でもある国本は「来年4月か5月にチャンピオンカーニバルがあるので、まずはチャンピオンとしてしっかりそこをクリアして、僕が一番強いぞっていう気持ちで相手の心をたたき折って、すぐに世界という階級じゃないので、一歩一歩進んでいきたい」と決意を示した。 両者は優勝者に3試合合計で100万ドル(約1億5400万円)という破格のファイトマネーを支払うとしていた同級トーナメント「プライズファイター」の準決勝で10月中に闘う予定だったが、同トーナメントの事実上の中止が突然発表され、一旦は立ち消えになったが、組み直された。 興行は動画配信サービスのU―NEXTで独占生配信された。プロ戦績は国本が14戦13勝(7KO)1敗、竹迫が21戦17勝(15KO)3敗1分けとなった。(尾﨑陽介)