米保険大手CEO銃撃、容疑者はアイビーリーグの卒業生 「ユナボマー」に関する投稿も
(CNN) 米ニューヨーク市警は9日、米大手保険会社ユナイテッドヘルスケアのブライアン・トンプソン最高経営責任者(CEO)を射殺した事件の重要参考人を26歳のルイジ・マンジョーニ容疑者と特定した。同容疑者はこの日、ペンシルベニア州アルトゥーナの警察に逮捕された。 【映像】米保険大手CEO銃撃、容疑者の男を逮捕 警察によるとマンジョーニ容疑者にニューヨーク市での逮捕歴はない。 容疑者の祖父はメリーランド州ボルティモアの有力な不動産開発業者のニコラス・マンジョーニ氏。慈善家として知られる祖母のメアリー・C・マンジョーニ氏は昨年死去した。一家はメリーランド州で介護施設のチェーンを所有し、本人のSNSによると、マンジョーニ容疑者も2014年にはそこでボランティアとして働いていたという。 マンジョーニ容疑者は米北東部の名門8大学「アイビーリーグ」の一つ、ペンシルベニア大学を20年に卒業。コンピューター科学で学士と修士の学位を取得した。同大学の広報がCNNに明らかにした。 卒業後はソフトウェアのエンジニアとして、オンラインの自動車販売会社に勤務していた。警察によれば直近の住所はハワイ州となっている。 ユナイテッドヘルスケアのトンプソンCEOは今月4日、ニューヨークで会議が開催されるホテルに向かって歩いていたところを待ち伏せしていた男に至近距離から撃たれ、死亡した。 逮捕されたマンジョーニ容疑者は、事件で使用されたものと同様の銃及び消音装置を所持。その他「企業国家アメリカ」を非難する文言が記された複数の文書も携帯していたと警察は明らかにした。 またSNSの利用履歴から、1978年から95年にかけて連続爆弾事件を起こした「ユナボマー」ことセオドア・カジンスキー受刑者を擁護する書き込みを引用していたことも分かった。 この他、書籍のレビューサイト「Goodreads」の自身のプロフィルでは読んだ本、読みたい本として300冊近い書籍に言及。その中には精神疾患に関する本や原子爆弾を生み出した人物の伝記、慢性的な背部痛の対処法にまつわる多数の本が含まれているという。