もう時代遅れ……エスカレーターの「片側空け」 歩くとナゼ危険? 死亡事故も相次ぐ【#みんなのギモン】
■日立ビルシステムはサイトで注意喚起
山崎アナウンサー 「こうした乗り方不良の事故を減らすために、企業や自治体が取り組みを強化しているのが『歩行禁止』の動きです。日立ビルシステムは5月、エスカレーターで歩くことの危険性を訴えるため、新たにウェブサイトを開設しました」 「そのトップページには、『左右どちらかの手すりにつかまり、黄色い線の内側に立って、歩かずにご利用ください』などと明記されています。さらにウェブサイトには、なぜ歩くことが危険なのか、具体的に掲載されています」
■階段よりも高いステップと、狭い幅
「まずは、エスカレーターのステップの高さは階段の基準よりも高くなっているため、つまずく危険があります。そもそもエスカレーターは、止まって利用するように設計されています」 「さらに、幅は一般的な階段と比べると狭く作られています。どこに立っていても、しっかり手すりをつかめるようにするためです。ただ、幅が狭いことで、歩いていると他の利用者や荷物に接触する可能性があります」 「他にも、正しい使い方をしていないと隙間に靴などが巻き込まれる恐れもあります」 鈴江アナウンサー 「改めて見ていくと、こういった危険はひとごとではなく、自分の身に起きてもおかしくないなと思いました」 山崎アナウンサー 「鉄道会社の呼びかけや、禁止する条例などさまざまな方法で注意喚起されているんですけれども、こういったことがなくならないのが現状です」
■万博会場の最寄り駅に…どんな仕様?
山崎アナウンサー 「(新たに)開発されたものもあります。日立ビルシステムが来年の大阪・関西万博に合わせて開発したエスカレーター。(乗降口では)緑色のLEDで矢印が表れ、『のぼり』ということも示しています。ステップの部分には、立ち位置を示す照明が2つあります」 「この2つの照明は、片側空けを抑止する目的があります。『両側に立ってください』と促すものです。このエスカレーターは、万博会場の最寄り駅である、大阪メトロ夢洲駅に設置されるということです」 森アナウンサー 「テクノロジーが人の行動を変えていくことはよくありますし、もし成功した場合は、この技術が全国各地で採用されてみんなが助かるという流れになるかもしれませんよね」 山崎アナウンサー 「モデルケースになるかもしれませんからね。ただ、片側を空ける意識は昔から根強くありますからね」 桐谷キャスター 「(東京などで)左側に寄って右側を空けるというのは、当たり前のように親からも教わってきたなという印象はありますね」