便利屋で“毎月100万円以上”稼ぐ32歳男性。初月売上7500円でも「成功すると思っていた」ワケ
未経験の仕事も「断らず技術を身に着ける」
便利屋と聞いてなんとなくのイメージは湧くものの、具体的にはどのような仕事をしているのだろうか。 「季節に合わせた仕事が多いですね。例年、圧倒的に草刈りの依頼が増える夏が稼ぎ時です。10月頃からはエアコンのクリーニングが増えたり、年末にかけてハウスクリーニング系の依頼が多いです。冬場の売上は少し苦しいですね」 クリーニングなどは専門的な資格や技術が求められそうだが、始めた当初は「運転免許しか持っていなかった」というから驚きだ。 「エアコンクリーニングはこの仕事を始めるまで完全に素人でしたが、依頼を受けてから業者さんに発注して、同行しながら技術を学びました。あとは最近、第二種電気工事士の資格も取りましたね。未経験の仕事でも、プロから教わったり、ネットで技術や機材を調べればなんとかなりますよ。 調べても分からなかったら、SNSで教えてくれる人や代行してくれる人を募集します。専門的な分野の職人さんも結構見てくれていて、人とのつながりが増えることもSNSのメリットだと感じています」
目標はフランチャイズで全国展開
時には、変わった仕事の依頼も舞い込むんだとか。 「1年に1回か2回ほど、蜂の巣駆除の仕事が来ます。そのために養蜂用の防護服を買いましたが、スズメバチの巣となるとやっぱりちょっと怖いです。ほかに珍しいものだと『隣家へのクレームを代わりに言ってほしい』とか、『出て行った妻を探してほしい』という依頼もありました」 基本的には来た仕事はすべて受けるという片山氏だが、なかには例外的に断る依頼もあるという。 「断ったものだと、『1時間片山さんの体を舐めさせて欲しい』という不思議な依頼がありました。あとは、夫婦の営みを動画で撮影して欲しいという依頼。世の中は広いなぁと感じます(笑)」 片山氏は今年の4月に便利屋を法人化。10月の売上は140万円を突破した。便利屋ダリアのこれからの展開は? 「将来的には、便利屋ダリアをチェーンやフランチャイズで全国に展開したいと思っています。その足がかりとして9月から営業担当の従業員を1人雇いました。売上が140万円でも全く安心できる額ではないので、当面は雇用を維持し続けられる売上をキープすることが目標です」 数年後には便利屋ダリアの名が日本中に広がっているかもしれない。今後の展開に期待だ。 <取材・文/松嶋三郎> 【松嶋三郎】 浅く広くがモットーのフリーライター。紙・web問わず、ジャンルも問わず、記事のためならインタビュー・潜入・執筆・写真撮影・撮影モデル役など、できることは何でもやるタイプ。Twitter:@matsushima36
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