群馬県知事のアドバイザーは高校生……意見を聴くだけでなく実現する意義と難しさ
■高校生リバースメンターの感想は……
桜の木を枯らすカミキリの対策を訴えた吉田哲理さんは、昨年度務めた感想を「提言を作っていく中で省庁や有識者、メディアの方々からプレゼンの組み立て方や今まで持っていなかった視点を得られました。提言会の後、県や笑下村塾から連絡がない状態が続き、気落ちしたこともありました。良かったと思えることは、普通過ごしている中ではなかなか出会えないとても良い仲間たちや県知事、県教育長など多くの方と出会えたことです。改善してほしい点は、予算500万円を確保しているというと、1人あたり50万円かと思ってしまうので、平等にはいかないかもしれないが、などと最初に説明してほしい。県庁とのコミュニケーションを密にしてほしい」と話しています。 また、子宮けいがんの啓発に取り組んだ植松水歌子さんと大美賀悠衣さんはこう話しています。 植松さん 「豊富な知識と一緒に挑戦できる仲間を見つけることができました。ありがたいことに県庁の皆さんが協力してくださり、私たちの提言は実際に事業化することができました。私たちの任期終了後も県では、HPVワクチン接種や検診の呼びかけを積極的に行ってくださっており、自分たちの活動が少しでも社会に影響与えられたのではないかと感じることができています。強いて難点をあげるなら、提言が通った後、実現化のために何度かミーティングを行ったのですが、私たちの知らないところで話が少し進んでいたことがあり、県との連携がより有効的に行われると良いのではないかと思います」 大美賀さん 「私はこのリバースメンターのプログラムに取り組む前までは、県のような機関を一個人が動かすことはできない、難しいと思っていました。しかし、このプログラムを通して、動かすことができることを実感できました。笑下村塾の皆さん含めた大人の方々が私たちの意見に耳を傾けてくれたのを見習って、自分が大人になった時にこどもたちの意見をちゃんと聞いて、それを聞いただけで終わらせない、実現できるよう手助けできる大人になりたいと思いました」